2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.617

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五十八 「ヨウカイ オコメバナレ」① 「この世に妖怪数多(アマタ)おれど、この妖怪だけは、捨て置くわけにはいかない」、とAくん。 「そんな、捨て置けないほどの妖怪が、まだ、この世にいたりするのですか」、と私。 「いるいる。…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.616

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五十七 「イエロー!」 とくに大好きな色、というわけでもないのだけれど、妙に気になって仕方がない、という色がある。それが、イエローなんだ。と、Aくん。 「でも、黄信号、イエローカード、黄疸(オウダン)、黄色ブドウ球菌…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.615

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五十六 「タスケル ト スクウ」③ 「霊的なモノが宿るとされていた獣の皮を使ったスピリチュアルな儀式こそが、この、救、であった、みたいなんだよね」 スピリチュアルな、儀式。 救いを求めた祈祷にも似た、儀式。 少し、見えて…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.614

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五十五 「タスケル ト スクウ」② 「もう一方の、救、は、そんなモンじゃなかった!、わけ」 やっぱり!、と、心の中で小さなガッツポーズ、の私。 「とくに、救、の、左。まさかのその元は、ナンだったと思う?」 左。救の左。求め…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.613

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五十四 「タスケル ト スクウ」① 「助ける」と「救う」との、その違いってドコにあると思う?、と、独り言(ゴ)つるようにボソリとAくん。 そんなこと、考えたこともなかった。 「助ける、と、救う、との違いですか」 「そう。この二…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.612

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五十三 「サイダイタスウ ノ サイダイコウフク」 なんとなく授業を受けて、なんとなく「あれ?」っと思いはしたものの、そのまま放ったらかしにして、なんとなく現在に至る、という、そんな感じなんだよな~、と、なんとなく学生…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.611

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五十二 「セカンドレイプシンドローム」② そんなAくんの、「なぜ、セカンドレイプな沼に身を投じてしまうのか」論に耳を傾けているうちに、自分自身を振り返ってみても、時としてその沼に、ズッポリと足を踏み入れてしまいそう…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.610

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五十一 「セカンドレイプシンドローム」① セカンドレイプ。その言葉がもつインパクトが、あまりにも強すぎて、日常の中で、そのことに触れること自体、どうしても憚(ハバカ)られてしまう、とAくん。 しかしながら、だからと言…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.610

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五十一 「オドル デキレースクイーン」 この国に、この星に、ネチャネチャと漂う粘っこい垢(アカ)を、その上辺ばかりに囚われて、とりあえず、その場しのぎの清掃やら薬物による消毒やらで、表向きの体裁だけは整えようと躍起…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.609

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五十 「タマシイ ト イノチ ト カゾク ト センソウ ト ケンリョク ト ゲイジュツ ト」④ 「限りなく怪しい鉄砲の弾(タマ)系の話は別にして、彼の言葉の一つ一つは、不思議に熱く、力強く感じられたんだよな~。喋り口調は、穏や…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.608

はしご酒(Aくんのアトリエ) その四十九 「タマシイ ト イノチ ト カゾク ト センソウ ト ケンリョク ト ゲイジュツ ト」③ 「かなりの年齢だけに、どうしても、あの、戦争中の話が多かったりするのだけれど、怪しいものも結構あったりする」 「怪しいもの、ですか…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.607

はしご酒(Aくんのアトリエ) その四十八 「タマシイ ト イノチ ト カゾク ト センソウ ト ケンリョク ト ゲイジュツ ト」② その、「ものすごいお年寄り」な謎の老人に対するフツフツと湧き上がる興味が、全くもって収まりそうもない中で、「老人とAくん」物語は、…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.606

はしご酒(Aくんのアトリエ) その四十七 「タマシイ ト イノチ ト カゾク ト センソウ ト ケンリョク ト ゲイジュツ ト」① そのタイムスリップの最終コーナーあたりにある、短いトンネルを抜けるや否やAくんは、突然、ポソリと独り言つように、口を開く。 「い…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.605

はしご酒(Aくんのアトリエ) その四十六 「ケンリョク ト ゲイジュツ ト」 世の中には、不気味で怪しい圧力が渦巻いている。にもかかわらず、その圧力を軽んじて、芸術の、たとえばその経済的な安定を図るがために、政治的な、その手の類(タグ)いの権力を、安…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.604

はしご酒(Aくんのアトリエ) その四十五 「ザッツ ノーベルショー!」 「ノーベルって、ダイナマイトですよね」 この際と思い、今しがた、突然プクリと湧き起こった思い付きのその「泡」を、Aくんの目の前でパチンと弾(ハジ)かせてみせる。 その弾けた音に驚いた…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.603

はしご酒(Aくんのアトリエ) その四十四 「ボウキャク ノ ナヤンデイルンダールジン!」 中学校の社会の授業で学んだ、2万年から4万年ぐらい前に絶滅したとされるネアンデルタール人、その固有のある遺伝子が、嵐のように吹き荒れる、あるトンでもない感染症…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.602

はしご酒(Aくんのアトリエ) その四十三 「グルグルマキ ノ フヨウフキュウ」② 「じゃ、なんと表現すれば良いのですか」、と、少し意地悪く問うてみる。 「使うタイミングさえ間違えなければ、それはそれでいい場合もあるのかな、とは思うけれど、あえて別の言葉…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.601

はしご酒(Aくんのアトリエ) その四十二 「グルグルマキ ノ フヨウフキュウ」① そう易々とは使えない、使うことそのものが憚(ハバカ)られる、という、そんな言葉があったりする、とAくん。 「たとえば、それは、どんな言葉ですか」、と私。 「たとえば、ね~、・…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.600

はしご酒(Aくんのアトリエ) その四十一 「ヨウカイ オタメゴカシ」② 「そもそも、オタメゴカシ、って、ナンなのですか」 「ああ、オタメゴカシね。そうだな~、・・・。漢字で書いてみると、わかりやすいかもしれない」 そう言うや否やAくんは、背後の机のその上…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.599

はしご酒(Aくんのアトリエ) その四十 「ヨウカイ オタメゴカシ」① 必要以上に丁寧すぎるモノ言いには、目には見えないトゲがある。しかも、毒まで忍び込ませてあったりする、と、突然、Aくんに言われたりすると、たしかに、そうかもしれないな、と、なんとな…