2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.261

はしご酒(4軒目) その十二 「ゲンダイアートダマシイ モンダイ」③ 私の「なぜ、そう思うのですか」という問いかけに、ん~・・・、と短く默考したあと、Aくん、たいていは、ナニか得体のしれない「力」に、組み込まれたり、利用されたりしているうちに、知らぬ間…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.260

はしご酒(4軒目) その十一 「ゲンダイアートダマシイ モンダイ」② そんな感じで、ちょっと謎に包まれた、アートなAくんが、近頃、疑問に、不安に、思うことのその二番手に、「現代アート魂」問題がある、らしい。 Aくんは、その魂が、絶滅危惧種の仲間入り寸…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.259

はしご酒(4軒目) その十 「ゲンダイアートダマシイ モンダイ」① 唐突に、愚かなる人類災を熱く語り始め、そのまま一気に、その二番手に突入かと思いきや、それを上回る唐突感で、「なにか、炊いたん、と、揚げたん、ちょこっと、お願いできますか」、と、Aくん…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.258

はしご酒(4軒目) その九 「テンサイ ト ジンサイ トノ キョウカイセン モンダイ」 今夜は妙に自分のことを語りたい気分、などと言っていたわりには、サラリと近況プチ自伝を終了したAくん、ではあるのだけれど、なにやら、とくにこの頃、ムムムムムと疑問に…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.257

はしご酒(4軒目) その八 「ナゾガナゾヨブナゾナゾエークン」③ ついでに私まで驚かす、というオマケまで付けて、物語は後半に突入する。 いまひとつ才能がないものだから、結局、本気でやり切ることが出来なかった、と、Aくんらしくないテンション低めの後半…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.256

はしご酒(4軒目) その七 「ナゾガナゾヨブナゾナゾエークン」② 学校の先生は辞めた。 えっ、という驚きと、やっぱり、という納得と、なぜ、という疑問と、大丈夫かな、という心配と、が、高速でグチャグチャッと駆け巡る。 なにをどう言えばいいのか、よくわ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.255

はしご酒(4軒目) その六 「ナゾガナゾヨブナゾナゾエークン」① それはそれとして、しつこいにもほどがある、と、ツッコミを入れられそうだけれど、全ての謎が解明したわけではなく、いま一度勇気を振り絞り、「で、その元芝居小屋で、こんなに遅くまで、一体全…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.254

はしご酒(4軒目) その五 「シバイゴヤ ト デンパケイ」⑤ そんな膨らみ続ける疑問で、すっかり私の胃袋は膨満感、ではあったのだけれど、なんとなく口寂しかったのか、ほとんど無意識に目の前の酢の物を一つ、つまむ。 うまいな、これ。 なんの意識も期待もし…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.253

はしご酒(4軒目) その四 「シバイゴヤ ト デンパケイ」④ 女将さんお手製の酢の物の味は格別なんだ、と、嬉しそうに話しながら、2つのグラスにビールを注ぎ入れるAくんに、私はもう一度、「あんなところでなにをしていたのですか?」と、しつこく問うてみる。 …

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.252

はしご酒(4軒目) その三 「シバイゴヤ ト デンパケイ」③ 私の「いいですね~」のその前に、「よし、じゃ、そうしよう」、と、Aくんは足早に夜道を突き進む。そのあとを遅れまいとしながら、何度か右に左に角を曲がると、そこだけがボンヤリと明るい場所に、よう…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.251

はしご酒(4軒目) その弐 「シバイゴヤ ト デンパケイ」② さらに、静寂と暗闇(というほどの静寂でも暗闇でもなかったのだろうけれど、そのときは、少なくともそう感じてしまうほどの精神状態であったということだ)の中からヌルッとなにかが現れ、私の腰は、完…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.250

はしご酒(4軒目) その壱 「シバイゴヤ ト デンパケイ」① 暗くてハッキリとはわからないのだけれど、ちょっと妙な建物の前を通りかかる。 こんなのあったかな、なんだろう、この建物は。 100年とまでは言わないが、50年以上は優に経っているだろうその古びた建…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.249

はしご酒(3軒目) その七十八 「オサガワセシマシタ」② そして、どうにかこうにか踏ん切りをつけた私は、「良い子の皆さん、おうちに帰る時間ですよ~、と、町内放送が聞こえてきそうなので、ぞろそろ私も、勇気ある撤退をさせていただきます」、と、マスターに…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.248

はしご酒(3軒目) その七十七 「オサガワセシマシタ」① とくに騒いだつもりなどなかったのだけれど、条件反射のように、ほぼ無意識に、「マスター、お騒がせしました」、と私。案の定、「謝っていただくことなどなにもありません、ステキなお仲間で羨ましい限りで…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.247

はしご酒(3軒目) その七十六 「オヤスミナサイ」 「ものづくりは、現場が命、その命の現場を軽んじることは、決して許されることじゃ、ないわ」、と、少し険しい表情で呟くZさん、その視線は私の前を素通りし、相方のZ’さんにロックオンする。 「タクシー、呼…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.246

はしご酒(3軒目) その七十五 「ゴウホウテキ カジバドロボウ」 「やっぱり、どうしても、ウィンウィンが気になるのよね」、とZさん。 「どのあたりが気になるんです?」、と私。 「着物業界にも言えることなんだけど、上のほうのウィンウィンの犠牲になっているよ…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.245

はしご酒(3軒目) その七十四 「アイシュウ ノ アホガアホヨブアホアホワールド」 たまたまZ’さんが、学校の先生であったことが、私の中のそのスイッチを押させたのかもしれない。あのAくんが命名した、屈指の旨味と切れ味を誇る「アホガアホヨブアホアホワー…