はしご酒(Aくんのアトリエ) その九百と二十八
「ゴウホウテキ サギ ノ ジダイ?」
「アレもコレもナンでもカンでも不安がっていたら、危惧していたら、身が持たないし」
ん?
「大抵のコトはドウでもいいようなコトなのかもしれない、が」
んん?
「いかにもAI(エーアイ)系の、なら、まだ、ソレなりに楽しめるのかもしれないが、AIなんだかドウなんだかよくわからねえ系の、画像やら映像やらがこんなにも溢れ返ってくると、なんだか、もう、素直に、気持ち良く、『スゲえな~』って感動できなくなってきているような気がしてな」
んん、んあ、あ~、そ、それ、なんとなく私も感じている。
「既に、時代は、合法的詐欺師の、詐欺の、時代に突入。なのかも」
合法的詐欺の時代、に、突入、か~。
誰しもが、本来、もっている、人間が人間らしくあるため、の、その一つが、美しきモノに、善きモノに、コトに、素直に、純粋に、躊躇なく、感動できること。だと、私は思っている。でも、その手の、事と次第によっては誹謗中傷にも差別にも世論誘導にも繋がりかねない、利用されかねない、ナンだかよくわからないツクリモノたちによって、どうしても受け手側が懐疑的にならざるを得ないのだとしたら、Aくんが言うように、この時代は、もう、合法的詐欺師の、詐欺の、洗礼を、モロに受けてしまった時代と言えるのかもしれない。
「少し違うかもしれませんが、たとえば」
「たとえば?」
「利便性の申し子としてこの世に誕生した『電話』。あの電話も、詐欺師たちのせいで、安易に受話器を取ることが、しづらくなってきていますよね」
「情けない話だが、安易には出れねえな。非通知は出ない。留守電で対応。という知り合い、結構、いたりする」
「どうしても疑って掛かってしまう。というか、まず疑って掛からなければならない。で、ないと、騙される。ヒドい目に遭わされる。みたいなコトを思わなければならないこの社会は、やっぱり、ドコからドウ見ても考えても病んでいるとしか思えません」
「病んでいる、ね~。・・・かも、かもしれねえな」
・・・
それにしても。
ナゼ、合法、合法的、なのか。
多分。
仮定のコトにはお答えできません、が、口癖のあの人たち、だけに、トンでもないコトが起こる前の法整備が著しく苦手。ソレゆえの「合法」、「合法的」、なのだろう。
大抵。
大事なコトは後手に後手に回りがち。
だけど。
どうでもいいようなコトは、立法事実があろうがなかろうが、妙に先手先手を打ちたがりがち。
不思議だ。
(つづく)