ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1491

はしご酒(Aくんのアトリエ) その九百と二十二

「ムセキニンキワマリナイ プロパガンダ ト ポピュリズム トノ ガッタイ?」

 「そして、もう一つ」

 おっ。

 「たとえ、ソレが、オキテ破りの禁じ手であったとしても、『いい人である必要なんてないと思っている』あの人たちは、己の、己たちの、野望の実現のためなら、無責任極まりないプロパガンダとポピュリズムとの合体さえ厭(イト)わない」

 プロパガンダとポピュリズムとの、合体?

 「そのためには、トンでもなく膨らむ広報費もまた、必須」

 あ、あ~、それ、ニュースで耳にしたような。

 「そんな広報とプロパガンダとの合体も、当然の如く、禁じ手。にもかかわらず、あの人たちは合体させがち」

 悪魔合体のオンパレード、か。

 「ソレって、事実を伝える『広報』の顔をした、仮面を被(カブ)った、プロパガンダ、そのものですよね」、と私。

 すると、大きく頷(ウナズ)いて、Aくん、

 「そう、その通り。表向きは、表向きだけは、広報。しかしながらその実態は、事実を都合良く歪めたり、偽ったり、また、あるコトだけを殊更(コトサラ)大きく、伝え、都合のいい方へと上手に誘導してみたり、あるいは、ついでに、お国のためにこんなに頑張っているのよ、私は、私たちは、と、アピールしてみたり」、と。

 うっわ~。

 「あの時の、あの、大本営発表と、ドコがドウ違うと、言うのかね~」

 ドコも違わない。

 「圧倒的な権力を握った、握ってしまった、権力者ってのは、ヤヤもすると、どうしても、右とか左とかなんて全くもって関係なく、独裁者、に、なりがち、なってしまいがち、だということだ」

 結局、右も左も、独裁者、か~。

 「そして、トンでもないコトになってしまったら、ダレかの、ナニかの、せいにして、シレッとトンズラをこくのだろうよ」

(つづく)

 

 

追記

 内閣広報費やら政府広報費やらといった「広報」に、ナゼか、350億円も血税が投入?

 オマケに、ナニに使ってもいい、ナニに使ったかわからない、内閣官房機密費も140億円?

 って、いったい、ナニ?

 ひょっとして、メディアのスポンサーにでもなるつもりなのか。

 まさかの、またまた、体(テイ)のいい買収?

 で、思い通りに、報道?

 こうなってくると、もう、ナンのための、ダレのための、納税、なのだろうと、さえ、思いたくなる。

 例の、あの、某トップの「決断と挑戦、実行」という謳(ウタ)い文句までもが、胡散臭く、ドス黒く、聞こえてしまう。

 

 

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1490

はしご酒(Aくんのアトリエ) その九百と二十一

「サツタバデ ホホヲハル?」

 「そんな『いい人である必要なんてないと思っている人』の典型的なヤらかしの一つが、コレ」

 ん?

 「buy someone off(バイサムワンオフ)」

 んわっ、ま、また、横文字。

 「買収」

 ば、買収?、なのか、その、バイ、サム、ナンチャラ。

 「仮に、万が一にも、与党候補が、好都合な候補が、当選しなければ、知事にならなければ、予算が付かない、予算を付けない、などということがあるとするなら、罷り通ってしまうなら、ソレって、ドコからドウ見ても考えても、体(テイ)のいい『buy someone off』じゃねえか、ってな」

 さすがにそんな露骨なコト、「いい人」でなかったとしても、普通は、できない。 

 「なんとなく、ほら、あの、『札束で頬を張る』っぽいですね」

 「ぽいね~。メチャメチャ、ぽい。まさに、カネの力で票を買う、ってヤツ、の、合法版」

 「ご、合法なのですか」

 「実際に札束で頬を張り倒しているわけではないし、事前にカネをばら撒いているわけでもないからな」

 「だから合法だと」

 納得できない。

 「事前と事後の違いだけで、やっていることは同じじゃないですか」

 「同じであったとしても事前と事後とでは大違いなわけよ」

 同じなのに大違い、って。

 「多分、あの人たちは、『知事が誰になろうと、誰であろうと、そんなコトは関係ございません。必要なトコロに必要な予算を付けたに過ぎません』などと、涼しい顔で言ってのけるのだろうよ」

 う、わ~、言ってのけそうだ。いや、きっと、言ってのけるに違いない。

 「おそらく、ソレが、良く耳にする『太いパイプ』ってヤツなんだろうな」

 「太いパイプ、ですか」

 「そう、カネを引っ張ってくる自慢の太いパイプだ」

 な、なんという下品さだろう。

 そんなその手の太いパイプでしかカネを引っ張ってこれないとしたら、もう、この国には「服従」という2文字しか、という、そんなドス黒く毛羽立った危惧がフツフツと湧き上がってくる。

 「僕はね」

 ん?

 「この手の買収は、圧倒的に優位に立つ国家権力による壮大なパワハラだと思っている」

 「パ、パワハラ、ですか」

 「そう、パワハラ。だから、貰う側、受ける側、ではなく、その逆側が、権力側が、圧倒的に、というか、絶対的に、悪い」

 パワハラ、か~。

 たしかに、そうかもしれない。

 巷の小さなパワハラには目くじらを立てるメディアも一般ピーポーたちも、どうしても、目も口も閉ざしがち。そうして「服従」は、ジリジリと、取り返しが付かないレベルにまで肥大していくのだろうな、きっと。(つづく)

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1489

はしご酒(Aくんのアトリエ) その九百と二十

「イイヒト ト イイヒトデアルヒツヨウナンテナイトオモッテイルヒト ト」

 この柿酢のようにマイルドでいてパワフル、な、そんな柿酢な、カキス~な、政治関係者、政治家、たちで、あったなら、この国は、この星は、もう少し違ったモノになっていたのではないだろうか。そんな気がしてならない。などと思ったりしつつ、もう一口、その酢の物をパクリと。そして、機を逃すまいと少し慌て気味に純米大吟醸をチビリと。

 ん~、やっぱり相性がいい。美味しさがジンワリと沁み入るな。などと、あらためて。

 「マイルドでパワフル。今、求められているのは、そんな政治家なのではないでしょうか」、と私。

 「マイルドでパワフル、ね~」、とAくん。

 ん?、なんだか思わせ振りだな。気になる。

 「ひょっとしたら、あの人たちも、その『マイルド』と『パワフル』とやらを巧みに駆使して世論を誘導しようとしてるんじゃねえか、ってな」

 予感的中。

 で、・・・。

 「でも。あの人たちが考えるマイルドもパワフルも、姑息な選挙対策ツール、以外の、ナニモノでもないわけでしょ」

 「手厳しいな。つまり、いわゆる『飴と鞭』的な、かい」

 「飴と鞭?、に、限りなく近いです」

 「甘い飴を食わせてやるから鞭も受け入れろよ、みたいな」

 聞いているだけでムカムカしてくる。

 「そんなのはマイルドでもパワフルでもない。本来、カキス~な政治家は『いい人』であるべきなのです」

 「いい人、ね~」

 うわっ、ヤバい。またまた思わせ振り。

 「いい人といっても、あなたにとっていい人、でも、都合のいい人、でも、ましてや、人のコトなんてどうでも『いい』と思っている人、でも、ないですから」

 と、先手を打つ。

 「つまり、つまりだ。人として、いい人。尊敬に値する人。と、いうことかい」

 「そうです」

 「でも、そんな人が、そんなにいるとは思えねえがな」

 「いい人でなくても、いい人であるべきと思っている人であればいいです。問題なのは、いい人である必要なんてないと思っているヒト。そんなヒトが政治関係者に、政治家に、なる、なってしまう、コト。だと、私は思っています」

 「なるほど、なるほどね。たしかに君が言うように、いい人であることを放棄してしまったような政治家、このところ、結構、目に付くような気はする」

 ふ~。

 どうにかこうにか、私の切なる思い、Aくんにも伝わったか。

 しかし。

 こんなコトでさえ、Aくんにでさえ、伝えることにコレほどエネルギーを要するのだ。

 あらためて、ディスカッションの、ダイアローグの、ディベートの、もちろんコンバセーションの、そのパワーの、アビリティの、必要性を痛感する。横文字好きのAくんの影響か、ヤタラと横文字たちのオンパレード、みたいなモノ言いになってしまったけれど。(つづく)

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1488

はしご酒(Aくんのアトリエ) その九百と十九

「カキストクラシー?」

 発酵。

 菌やら酵母やらの地道な働きによる恩恵。

 酒はもちろんのこと、味噌も、納豆も、キムチも、チーズも。

 中でも、乳酸菌によって生み出された、この酢は、調味料としてもトップクラス。オマケに、発酵仲間との相性も良く、たとえば、納豆に酢を垂らして目一杯掻き混ぜて喰らう「酢納豆」は、血圧降下にも期待がもてるというから嬉しくなる。と、なると、勿体ないというご意見もあろうかとは思うが、ココは勇気を振り絞って、添付されているタレやらカラシやらはポイしてしまった方が良さそうだ。

 そんな、嬉しくなる、酢、なのだけれど、とくに私との相性がバツグンにいいのが、柿酢。

 そう、発酵と熟成の傑作、柿酢なのである。

 もちろん、どれほどカラダに良くても摂り過ぎには気を付けなければならない。とはいえ、悪玉コレステロールの天敵としてその存在感を大いに発揮しているし、更には、塩分排出やら脂肪分解やら、と、私の、あなたの、日々の生活を、暮らしを、健康面から下支えしてくれている、そんな柿酢の、そのパワーは、ドコからドウ考えても侮れない。と、少なくとも私は信じている。

 ん?

 んあ、あっ、ま、まさか、この酢の物、の、この、酢。

 「こ、これ、柿酢、ですか」

 「おっ、お~、スゲえな、君の舌」

 やっぱり。

 「大好きなんです。お酢が、とくに柿酢が」

 「だろうな。で、なきゃ、一口食べただけで、『これ、柿酢ですか』は、ねえよな」

 「ありがとうございます」

 なんだか、メチャクチャ、嬉しい。

 「美味しいだけではない様々なパワーを秘めた柿酢は、私たちの暮らしを健康面から下支え。コレが柿酢のウリですから」

 「柿酢と暮らし、ね~。ま、たまたまなんだろうけれど、悪名高きカキストクラシーとはエラい違いだよな」

 カキストクラシー?

 「な、なんですか、それ」 

 「柿酢と暮らし、ならぬ、カキストクラシー。ギリシャ語の『kakistos(カキストス)』と『kratos(クレイトス)』、クラトス、との合体版」

 と、言われても、申し訳ないが、ナンのことやら、サッパリ。

 「つまり、最悪と支配との合体版ということだ」

 「さ、最悪と支配との合体版、ですか」

 「そう。トンでもないヤツが圧倒的な権力を握った、握ってしまった、社会。君が言う、その手のヘルシ~感満載の下支えとは、真逆の」

 真逆、の、社会、か~。

 ドコかで聞いたことが、見たことが、あるような、ないような。

 「ソレが、カキストクラシーなのですか」

 「そう。柿酢には申し訳ないがな」

 ホント、マジ、申し訳なく思う。

 「私が柿酢だったら、そのネーミング、あまりいい気はしないでしょうね」

 「と、なると。ドコに訴えていいのかわからんが、とりあえず、柿酢のイメージダウンに繋がる恐れがあるから、『そのネーミングに異議あり!、名称変更を強く要望する』と、柿酢も、柿酢業者も、関係者も、訴えておいた方がいいのかもしれねえな」

(つづく)

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1487

はしご酒(Aくんのアトリエ) その九百と十八

「アクマガッタイ? テンシガッタイ?」

 そもそも、反省がないところには教訓も生まれない。だから、同じ過ちを繰り返すのです。と、ある元官僚が宣っていた。その通りだと思う。しかし、己がヤらかした過ちではないから反省などしない、などというモノ言いが、ナゼか罷り通ってしまう、ソレなりに支持も得てしまう、ものだから、呆れ果てる。どころか、怖くさえなる。

 だから、あの人たちは、あの人の憧れでもある、としか思えない、あの、明治という時代の、富国強兵を、殖産興業を、そして、燦然と光輝く大日本帝国憲法を、いま再び。などと、本気で宣えてしまうのだろう。

 まさに、富国強兵と殖産興業と大日本帝国憲法の悪魔合体。コレほどの時代錯誤丸出しの悪魔合体トリオ、そうそうお目にかかれるものではない。

 ・・・

 ふ~。

 あの人たちは、いったい、ナニを思い、ドコに向かおうとしておられるのか。私ごときには、サッパリ。

 ・・・

 ん?

 んん?

 この匂い。 

 お、おお!?

 ま、ま、まさかの~。 

 「お待たせ~」

 思いの外、早く、舞い戻ってきた、Aくん。

 そして、お盆の上には、やっぱり、やっぱり酢の物。そう、酢の物。しかも、キュウリとワカメとキクラゲの天使合体、トリオ。いや、申し訳なさそうにチョロリとミョウガものっけられているから、カルテット、か。トにもカクにもナンてステキなカルテットだろう。大の酢の物好き、の、私であるだけに、嬉しい。

 で、Aくん、ソコにナニをもってくる。

 ワクワクしつつ、お盆をもつ彼の手のもう一方の手に目をやる。

 おっ、4号瓶。

 やはり、日本酒か。

 「栃木は鬼怒川水系の伏流軟水仕込みの純米大吟醸」

 おおっ。

 「なれど、かなりの辛口、生原酒」

 ほ~。

 「この手の酢の物に、結構、合うと思うんだよね」

 そう言いつつ、Aくん、錫(スズ)製のお猪口にトクトクと。

 ワクワクに新たなるワクワクがトクトクと被(カブ)さって、ワクワクのミルフィーユ。こうなってくると、もう、辛抱などできるはずもなく、早速、キュウリとワカメとキクラゲとミョウガとを小さくコンパクトにひとまとめにして、パクリと。

 うわっ。  

 美味しい。

 少し甘めのこの酢、カルテットとの相性、かなり、いいかも。カルテットな食感s(ズ)も楽しいし。などと浸っている場合ではない。大慌てで、間髪入れずに、その、よく冷えた辛口生原酒を。

 グビリ。 

 うっわ~。

 合う。マジ、合うわ~。

(つづく)

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1486

はしご酒(Aくんのアトリエ) その九百と十七

「センシンコク デハナク マンシンコク?」

 「ナニが、ドコが、いったい、先進なんだろうな」

 ん?

 「せんしん?」

 「先進国の、先、進」

 あ、あ~、先進。

 「エラそうに『先進』などと宣ってはいるけれど、ちょいとお先に前を、程度の、コトなのかも、ってな」

 先進、先進国、か~。

 先進とはナニか。ナニを以(モッ)て先進なのか。私ごときでは、まず、説明なんてできそうにない。

 私の場合、情けない話だが、コレに限らず、なんとなく理解していたように思っていたコトが、実は、全くもって理解なんてできていなかったということが、あまりにもあり過ぎる。

 「経済力にモノを言わせてちょいとお先を進んでいた科学の力も技術力も、結局は、ほぼ軍事利用。見てみろよ。あのドローンなんて、もう、完全に兵器」

 ソレは、私も、気になっていた。

 悲しいかな、いつだって、利便性は、平和利用の枠内に収まらないのである。

 「そして、おそらく、あの手塚治虫氏も、横山光輝氏も、危惧していたように、近い将来、2足歩行ロボットも、兵士として、殺人兵器として、戦場に送り込まれることになるんだろうよ」

 ん~・・・、そういえば。

 「ドローンなどの無人兵器の登場によって更なる戦争のゲーム化が、みたいなことを、ある学者が宣っていたような」

 「戦争のゲーム化、ね~。かも、かもしれねえな。己の手で他人(ヒト)を殺(アヤ)めたことによって己の心に刻まれた深い傷が、皮肉にも、戦争反対の声を、世論を、広めていくことに繋がっていくんじゃないかと淡い期待を抱いていただけに、戦争がゲームみたいなことになっちまったら、もう・・・」

 珍しく、Aくん、語尾が、デクレッシェンドに。

 そして、寡黙にテーブルの上を片付け始めたと思ったら、またまた、奥へと姿を消してしまった。

 ・・・

 戦争なんて。

 戦争なんて、そんなモノ、体験など、ましてや他人を殺めたり、せずとも、誰もが、皆、無条件に、理屈抜きに、「反対」できるモノであるはずなのに、ナゼか、「社会悪」も「必要悪」、みたいな、そんな風潮が根強い。ソレが、その手の先進国による戦争のゲーム化によって、更に一層、と、なると、デクレッシェンドに宣いつつ奥へと姿を消したAくん同様、私も、「もう」、という気持ちになってしまう。

 ・・・

 もう。

 もう、こうなったら、ちょいとお先に前を、程度の、その手の先進国には申し訳ないが、コレからは、「先進国」ではなく「慢心国」と呼ばせてもらおう。(つづく)

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1485

はしご酒(Aくんのアトリエ) その九百と十六

「コミュニティフリッジ?」

 「Community fridge」、と、またまた唐突に、Aくん。

 え?

 「コミュニティ、フリッジ」

 「コ、コミュニティ、フリッジ、ですか」

 いつものことながら、コレもまた、初めて耳にする。

 圧倒的に読書量が少ないからなのだろうけれど、知らないワードがあまりにも多すぎて悲しくさえなる。

 「フリッジは refrigerator(リフリジレイター)。冷蔵庫。ナゼだか冷凍庫の freezer(フリーザー)の方が認知されているようだが」

 と、いうことは、コミュニティの、冷蔵庫?

 高騰する電気代節約のために、皆で、冷蔵庫を、共有?

 「つまり、公共冷蔵庫」

 おっ、やっぱり、冷蔵庫の共有か。

 「そうした冷蔵庫の共有が重要視されるほどエネルギー問題が、この星にとって、大き問題として注目されてきた、ということですか」

 と、結構、自信満々に、私。

 「ま、ソレも、言えなくもない、かもしれないが」

 ん?、違うのか。

 「今、ココで、問われているのは、冷蔵庫本体よりも、むしろ、その中身」

 な、中身!?

 申し訳ないが、サッパリ、意味不明。

 「情けない話だが、この星は、食料品の3分の1を廃棄している」

 さ、3分の1、を、廃棄!?

 「いわゆる食品ロス。でもね、だからといって、全てのピーポーたちが満腹か、というと、まったくそんなことはない」

 んん?、ん~。

 「この星では、飽食と理不尽な飢えとが共存している、ということだ」

 んんん、ん~。

 「先ほどは、エラそうに『思い』なんて、みたいなことを宣わせてもらったが、でも、やっぱり、一般ピーポーたちにとっての熱き思いは大切で、そんな思いに突き動かされて活動している知人がいる、わけ。その活動が、Community fridge。共同冷蔵庫」

 共存する飽食と飢え。

 食品ロスと貧困。困窮。

 その削減と生活支援。

 を、セットにして、という活動、か。

 なるほど。

 うっすらながら、コミュニティフリッジの全貌が、ようやく、見えてきたような気がする。

 「食品ロスと、生活支援。が、一体化した、プロジェクトだということですね」

 先ほどよりも、ウンと、自信満々に、私。

 「そう、そういうこと。無理なく、自然に、多くのピーポーが参加できる。利用できる。稀有なプロジェクトとして評価はされている。 らしいが」

 らしいが?

 「そんな『熱き思い』の足を引っ張る『高き壁』がある」

 高き、壁?

 「ナニがナンでも自己責任、的な、考え方、思想、理念、といったモノが、ちょっとした世論の支持まで得て、見事なまでに足を引っ張ってくれるわけだ」

 またまた自己責任、か~。

 おそらく。

 例の、あの、『さもしい顔してもらえるものはもらおうとか、弱者のふりをして少しでも得をしようとか』などと、ナニよりも真っ先に、まず、宣ってしまう、宣ってしまえる、考え方、思想、理念、こそが、Aくんが指摘するところの「足を引っ張る」の元凶なのだろう。そんな気がする。(つづく)