2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.598

はしご酒(Aくんのアトリエ) その三十九 「アルトキ~、ナイトキ~」③ そんな私にAくんは、ユルリと、遠い昔を懐かしく振り返るように語り始める。 「随分と昔のことだから、その本に限らず、洋書って、求めるモノが上手い具合にスコンとソコにあったときはい…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.597

はしご酒(Aくんのアトリエ) その三十八 「アルトキ~、ナイトキ~」② 助け舟を求めたというわけでもないのだけれど、ふと、Aくんの方に目をやる。 ドコからか、小さな画集のようなものをもち出してきたらしく、おもむろに、ペラリペラリと頁(ページ)をめくり…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.596

はしご酒(Aくんのアトリエ) その三十七 「アルトキ~、ナイトキ~」① 関西に、豚まんの老舗は数あれど、「豚まんが、あるとき~、ないとき~」などと、テレビCMまで打って、その知名度も会社規模も群を抜いている(ように思われる)、そんな豚まん屋さんがある、…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.595

はしご酒(Aくんのアトリエ) その三十六 「アクマガキタリテ デンワヲカケル」② するとAくん、ナニやら名案を思い付いたのか、目を2割増しほどに見開いて、ユルリと語り始める。 「受話器に向かって、極悪な誰かが、極悪な犯罪への加担を強要し始めたら、正義…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.594

はしご酒(Aくんのアトリエ) その三十五 「アクマガキタリテ デンワヲカケル」① 「この今、この国に生きている者として、ホントに悲しいことだし、情けないことだと思うのですけど、善意の電話がかかってくることなんて、絶対にないと言い切っていいと、私は思…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.593

はしご酒(Aくんのアトリエ) その三十四 「タイセツニシナケレバナラナイモノ ト キョウイク ト」② 先ほどから話題になっている「教育」が、ひょっとしたら、ココでもキーワードになってくるようなそんな気が、なんとなくしてくる。 するとAくん、「一人ひとりが…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.592

はしご酒(Aくんのアトリエ) その三十三 「タイセツニシナケレバナラナイモノ ト キョウイク ト」① この世の中には、大切にしなければならないものが、横一列にズラリと数多(アマタ)ある、とAくん。 「横一列にズラリと、ですか」、と私。 「ん~、・・・、横一…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.591

はしご酒(Aくんのアトリエ) その三十ニ 「リソウヲ ツイキュウシテ ナニガワルインジャー」② 「今でも」 「ん?」 「今でも、そんなことをされているのかどうかは知りませんが、以前、小学校、だったか、その授業で、子どもたちに、株式投資をゲーム感覚で取り組ま…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.590

はしご酒(Aくんのアトリエ) その三十一 「リソウヲ ツイキュウシテ ナニガワルインジャー」① 学校の先生をされてきた方を前にして、口幅ったいことを言うようですけれど、と、丁重に前置きした上で、Aくんの口から「教育」という言葉が出たその機を逃さぬよう…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.589

はしご酒(Aくんのアトリエ) その三十 「ヒトトシテ アマリニヒドクハナイデスカ」③ 「いぶりがっこは、文句なしに、抜群に美味しいとは思いますけど、あの、真逆の真っ二つ問題と、ナニか関係があったりするのですか」、と、思い切って尋ねてみる。 すると、割…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.588

はしご酒(Aくんのアトリエ) そのニ十九 「ヒトトシテ アマリニヒドクハナイデスカ」② するとAくん、「あっ、忘れていた」、と。 「ど、どうしたんですか」 「いぶりがっこ、いぶりがっこ」 「いぶりがっこ?」 いぶりがっこ、いぶり、の、がっこう? 初めて耳にする…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.587

はしご酒(Aくんのアトリエ) そのニ十八 「ヒトトシテ アマリニヒドクハナイデスカ」① 仮に、トンでもないことが起こってしまったそのときの、人々の行動が、各々、あまりにも違いすぎて、同じ人間なのに、ナゼにユエにココまで違うのか、と、かなりの勢いで面…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.586

はしご酒(Aくんのアトリエ) そのニ十七 「ジユウ ガ ジユウ ヲ」 個性、とか、多様性、とか、表現の自由、とか、といったこの言葉たちと向き合うには、それなりの気高さを伴った、精神性や知性や包容力や正義や愛や、といったモノを、このあたりにもっていな…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.585

はしご酒(Aくんのアトリエ) そのニ十六 「アイシュウノ ツチダンゴ」③ 「驚いてしまうほど遠い地から、病の平癒(ヘイユ)を願うために訪れていたらしくて、それってもちろん、当時のことだから、歩いて、だろ。そのことだけでも、痛々しくて、切なくて、・・・…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.584

はしご酒(Aくんのアトリエ) そのニ十五 「アイシュウノ ツチダンゴ」② その小さな神社の、小さな拝殿。そこから格子越しに小さな本殿が見える。 手元に目をやる。 ん? なんだ、これは。 四角い小皿に、黄土色の丸いものが10個余り盛られている。 ん! 土団子…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.583

はしご酒(Aくんのアトリエ) そのニ十四 「アイシュウノ ツチダンゴ」① いつもの道の駅から西へプラプラと歩く。振り返ると、そこに、以前に登った小振りの山がある。その山を背に、さらにプラプラと歩くと・・・、と、妙なドラマチック感たっぷりに語り始めた…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.582

はしご酒(Aくんのアトリエ) そのニ十三 「アナタニイワレタクナイ」② するとAくん、「たとえば、覆面コメンテーター、なんて、どうだろう」、と。 「覆面コメンテーター、ですか」 「そう。大ざっぱな肩書き以外は素性を明かさない覆面コメンテーター」 「その謎の…

ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.581

はしご酒(Aくんのアトリエ) そのニ十ニ 「アナタニイワレタクナイ」① あなたに言われたくない。 あなたが言ってはいけない。 たとえ、見事なまでに鋭い指摘であったとしても、全くもって正しいことを宣っているとしても、あなたにソレを言う資格はない。とい…