ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.947

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と七十八

「ケンポウ ト システム ト ソンナモンシッタコッチャナイ!

 世の中のシステムが、善良な一般ピーポーたちにとってのシステムであればいいのだが、御多分に漏れず、そうは問屋が卸してくれそうになくて、残念ながら、たいていのシステムは、圧倒的な権力を握る側にとっての、圧倒的に有利なシステムなのである。たとえば、ある自治体で、ある大きな事案の是非だけは住民自身で決めさせてくれ、と、かなりの署名が集まったみたいなのだけれど、見事なまでにサラッと無視されてしまったという。

 まさにコレなのである。

 つまり、市民が、やっと重い腰を上げて本気を出したとしても、権力の側は、ソレをシッカリと受け止めなくてもいい、というシステムになっているわけだ。

 そんな中で、辛うじて、まだその灯火を失っていないモノもある。ソレが・・・。

 「ギリギリのところで憲法は、まだ、圧倒的な権力の側にとって、不利なシステムの申し子として踏ん張っていますよね」

 「憲法が、権力側に不利なシステムの申し子、ね~」

 「だから、現代社会にそぐわない、とか、よその国に無理やり押し付けられた、とか、と、ナンクセを付けて、ナニがナンでも、圧倒的な権力を握る側にとって有利なモノに摺り替えたいのでしょうね」

 すると、顔中、「ソレはダメだろ」まみれのAくん、憲法のその核心の部分にユルリと踏み込みつつ、ユルやかながらも、またまた、トドメを刺す。

 「憲法ってのは、圧倒的な権力を握る側を縛るモノだからな~、権力側にとって不利なのは当然なわけよ。そもそもそういうシステムなのだから。その最も大事な肝心要のトコロを完全に忘れている、というか、忘れているフリをしている、というか。どちらかというと、むしろ、『そんなモン知ったこっちゃない!』と、的外れの雄叫びを上げて突き進むことこそが、この国の正義なのだ~、みたいな、そんな感じなんだろうな」

 ふ~。

 少なくとも、少なくともだ。権力を握る者たちがつくった法律のほとんどが、逃げ道やら抜け穴やらだらけのザル法であるという「残念な現実」が示すように、このような方々に天下の憲法を語る資格など、微塵もないと私は思っている。(つづく)