はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と四十六
「コレデモ マダ ジコセキニン? マダ ジジョ?」②
たとえば、先日の、政府・与党と野党議員とのやり取り。「打てば響く」とは真逆の答弁の嵐が過ぎ去ったあと、議場に呆然と立ち尽くすその野党議員の胸の内を慮(オモンパカ)るだけで、私ごときの胃までもがキリリと痛み出す。
そして、さらに、あの人たちのそうした答弁の根っこの辺りから漂ってくるナンともイヤな臭いが、その痛みにベットリと纏(マト)わり付く。
その臭いとは。
おそらく、あの、「ナニがあろうとナニがナンでも自己責任と自助」理論が放出する、臭いなのだろう。しかも、そうした答弁たちを下支えするかのようなネット上の数多(アマタ)のコメントたちによって、その臭いは、一層パワフルに勢い付く。
そんな、パワーアップしてしまった臭いを嗅ぐ度に、私は、ズシンと、ズシンと思うのである。
コレでも尚、まだ、自己責任?
まだ、自助?
・・・
たとえば。
ある地方が大規模災害に見舞われた。
さらにソコに追い討ちをかけるように新たなる災害までもが。
たとえば。
働けど働けど生活は苦しいまま。
たとえば。
ある女性が上司から暴行を受けた。
たとえば。
ある男性が追い詰められて、自ら己の人生に終止符を。
・・・
コレらって、皆、自己責任?
ナゼ、自己責任?
コレでも、まだ、自助?
ドウやって、自助?
ナニもカも、全て、勝ち負け?
そして、負け組になったことも、自己責任?
・・・
そもそも。
被災した人は、負け組?
そもそも。
働けど働けど生活が楽にならない人は、負け組?
そもそも。
暴行を受けた人は、負け組?
そもそも。
理不尽に追い詰められてしまった人は、負け組?
・・・
そして、そんなピーポーたちへのトドメの一撃がコレだ。
Ask not what your country can do for you, ask what you can do for your country.
だから。
ほとんどのピーポーたちは法を遵守しているじゃないか。
だから。
真面目に働いて、税金も社会保険料も納めているじゃないか。
だから。
だから私たちが、トンでもないナニかによってトンでもなく苦しい状況に追い込まれてしまった時は、躊躇なく、手早く、手厚く、手を差し伸べてください。ウダウダとナニかと御託を並べてソッポを向くのではなくて。
・・・
ふ~。
なんだか無性に腹が立ってきた。(つづく)