はしご酒(3軒目) その五十八
「ヤッパリ ヤングマン!」
「はっきりとは覚えていないけれど、国連かなんかのエライさんが、未来を子どもたちに委ねよう、みたいなことを言っていた。もう、大人たちではダメだ、ということなのだろうか」、と、少し複雑な表情のZ’さん。
たしかに、そうした大人たちのダメさ加減を象徴するかのように、世界のそこかしこで、子どもたちが、この星の未来のために立ち上がった、というようなニュースが、元気満々に飛び込んでくる。
ふと、思う。
皮肉にも、学ぶことが、経験を積むことが、多くの大人たちと関わっていくことが、本来、人間がもっている、純粋な心や正義や理想や愛や優しさを、消耗させていくことになるのだとしたら、悲しいかな、光り輝く子どもたちもまた、大人になるにつれて萎んでいくのだろうか、などと、かなり心配になったりもする。
だけれども、・・・きっと大丈夫、この今を生きる子どもたちは、同じ過ちは繰り返さない、と信じよう。
ホントに情けない話だが、Oくんが宣っていたように、迷えるこの星の未来は、やっぱり、ヤングマン!、ヤングマンたちにかかっているのだろうな~、そんな気が、更に一層、ズンズンとしてくる。(つづく)