ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.760

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と壱

「ゲンバリアン!」

 あらゆる分野のその末端で、その最前線で、粉骨砕身、頑張り続ける人たちがいる。Aくんの「現場だろ、現場」という口癖も、おそらく、そういう意味で使われているのだろうと、私は思っている。

 たとえば、仮に、トンでもないコトが起こったとしても、現場では、ナニかに突き動かされるがごとくに、ナニかのために、ダレかのために、頑張り続ける人たちがいるのである。

 にもかかわらず、時として、そうした現場の最前線で頑張る人たちが、バッシング対象になったりするものだから、なんとも居たたまれない気持ちになる。

 なぜ、そうした頑張りを、素直に受け止めることができないのだろう。なぜ、感謝の気持ちを表すことが、心の底から応援することが、できないのだろう。

 考えれば考えるほど、居たたまれない気持ちが、一層、肥大する。

 それでも、到底、理解などできそうにない、理不尽で無慈悲なバッシングは後を絶たない。

 私なら、間違いなく、バッシング対象にされたその瞬間に気持ちが折れてしまうだろう。だからこそ、尚のこと、それでも現場で頑張る「ゲンバリアン」たちに、私は、最大級のエールを送りたいのである。(つづく)

 

 

 

追記

 「今、心を守りながら生きていることに困難を感じ傷ついている方が、たくさんいらっしゃると思います。周囲の人の温かい助けや支えによって、より多くの人が心を大切に守りながら生きていける社会となることを、心から願っております」

 あえて、誰によるメッセージかは、この場では言わない。このメッセージが誰から発せれたか、など、この際どうでもいいと思うからである。

 ただ純粋に、素敵なメッセージだ、と、思う。

 しかし、この、心を打つメッセージでさえも、バッシングの対象になるのだとしたら、もう、すでに、この国は、大切なナニかが壊れ始めている、ということなのかもしれない。