ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.232

はしご酒(3軒目) その六十一

「ヤッパリ キョウイク!」③

 私が、あまりにもネガティブなことばかり言うものだから、「ダレのための、ナンのための、教育なのだろう、か~。そんなことを思うことも、・・・あるかな~」、と、すっかり勢いがなくなったかのように見えるZ’さん。そんなZ’さんと私の前に、ス~っと、円柱形のグラス、タンブラーが運ばれる。

 「真っ赤ですね、なんというカクテルなんですか?」

 「あ~、コレね、悪魔、エル・ディアブロ、ま、騙されたと思って、味わってみてよ」

 恐る恐る口元に。カシスが香る。

 「ん?、辛口、意外です」

 「テキーラベースで、度数は高い。そういう意味でも、悪魔、かな」

 エル・ディアブロ、私とZ’さんの今のココロモチに、ピッタリかもしれない。(つづく)