はしご酒(Aくんのアトリエ) その五百と五十五
「ダレモ キガツカナカッタ アノ テグチニ マナンダラドウカネ」
国が、戦争に突き進んでしまったその一連の流れを、今一度、振り返り、分析することで、同じ悪魔の道を歩み始めないようにすることは、今を生きる僕たちの責務だ。と、Aくん。もちろん、私も同感だ。歴史から学べない国に未来はない。
「しかし、しかしだ」
ん?
「振り返り、分析し、その巧妙な手口に惚れ込み、『その手口に学んだらどうかね』などと、暴言を吐いてしまうトンでもない権力者が出現したりするものだから、この世は、実に厄介なんだよな」
あ、あ~、アレだな。
「あの時の、あの、ナチスの、手口ですよね」
「そう。そのナチスの、誰にも気付かれずにジワリジワリと勢力を伸ばしていったあの手口に学んだらどうかね、などと、ほざけてしまうその頭の中って、いったい、どうなっているんだろうな」
私も不思議でならない。マジで、いったい、ドウなっているのだろう。
あの、ある政治家上がりのコメンテーターのその弁舌に対して『ヒトラーを思い起こす』と指摘したコトの何倍も、何百倍も、「ナチスのその手口を学んだらどうかね」は、世界の常識の尺度から鑑みても、比較にならないほど問題だ。と、いうか、前者に関しては、場合によっては、全くもって、問題がないのではないかとさえ思っている。
メディアさえも抱き込んで、隠蔽、捏造、偏向、を、巧みに駆使して、誰にも気付かれないように、ソッと、ソッと、憲法を、9条を、変える。グッと、グッと、戦争を、身近なモノにする。モッと、モッと、人権を、人命を、軽んじる。
そんなふうに、あの「誰も気が付かなかったあの手口に学んだらどうかね」には、鳥肌が立つほどトンでもない、愚か過ぎる罪深さが秘められている、と、いう、わけだ。(つづく)
追記
研修旅行は、かくあるべき。
夏休み特別企画「インクルーシブ教育ってなんだろう?」
たまたま目にした、ある、YouTube。
私たちの目線に近い、理屈抜きに素晴らしい内容。