ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1211

はしご酒(Aくんのアトリエ) その六百と四十二

「テノヒラガエシ シンドローム

 もう一つ、このところ、とくに、なんとなく気になっているコトがある。

 たとえば、以前から嫌いだった、胡散(ウサン)臭いとも思っていた、ならまだしも、誰かに頼まれたわけでもなく、自ら、己の意思で、勝手に、大好きだったし、信頼もしていたし、応援もしていた、にもかかわらず、あるコトが起こったとたん、ガラリと180度、許せ~ん、地獄に堕ちろ~、などというコトになってしまう「手のひら返しシンドローム」。

 そう、血も涙も情けもない、手のひら返し、シンドローム

 普通、仮にナニかトンでもないコトが起こったとしても、「ナニがあったのだろう」、「どうしたんだろう」、「大丈夫だろうか」、みたいな、そんな感じだと思うのだけれど、いったん、その病魔に取り憑かれてしまうと、ナゼかそうはならないようだ。

 恐ろしく厄介で、そして、不思議だ。

 勝手に、気持ち悪いぐらい持ち上げるだけ持ち上げておいて、突然の手のひら返し。ナゼ、そんなコトができてしまうのか。あまりに不思議すぎて、どんな理由があったとしても、その理由ごときでは、ソコからジワリと滲(ニジ)み湧き上がる違和感を拭(ヌグ)えそうにない。

 そう、易々と拭えないほど、ニジニジと、ニジニジとした違和感なのである。

 そういえば、少し前に、こんなコトがあった。

 あるタレントのことが大好きだった熱烈なファンが、突然、手のひら返しの誹謗中傷三昧。ナニかのきっかけで、そうしなければ気が済まなくなってしまう、という、その心の闇は、相当に深い。

 しかし、その、あまりにも不思議すぎる違和感まみれの「手のひら返し」、の、最大の要因って、いったい、ナンなのだろう。

 やっぱり、あの、裏切られた、ってヤツだろうか。つまり、裏切られたという思いからボコボコと、ボコボコと吹き出す怒りのマグマに脳ミソがカッカカッカして、もう、黙ってなんていられない、みたいな。

 と、無理やり、力技で結論付けようと試みてはみたけれど、普通は、そんなコトで、ゆるせ~ん、やめちまえ~、かえれ~、くたばれ~、と、いった、誹謗中傷三昧地獄に、身を投じるようなことは、まず、しない。しないのである。

 ふ~。

 なんだか考えれば考えるほど、トンでもなく気持ちが重たくなってきた。そのままズルズルと、ズルズルとその深い闇に、吸い込まれていってしまいそうだ。(つづく)