ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1201

はしご酒(Aくんのアトリエ) その六百と三十二

「サシヒカエサセテ イタダキタイ」

 「回答は、答弁は、差し控えさせていただきたい」

 ん?

 「良い子のみんな~。エライ先生方が、胸を張って、堂々と、国会などでその使い方の見本を見せてくれているんだから、遠慮なんてせずに、学校で、家庭で、ガンガン真似てみようぜ」

 ん~。

 「〇〇くん、ナゼ、あんなコトをしたの?。回答は差し控えさせていただきたい。〇〇さん、どうして宿題をしてこないの?。答弁は差し控えさせていただきます」

 うわ~。

 「ついでに、もう一つ」

 ん、ん?

 「その指摘は当たらない」

 あ~。

 「〇〇くん、掃除をサボっちゃダメでしょ。その指摘は当たらない。〇〇さん、あんな言い方しちゃ、言われた方は辛いと思うよ。その指摘は当たらないと思いますね」

 うっ、わ~。

 「大いなる権力を握るエライ大先生たちの名言、名フレーズなんだ。この際、こんなふうに、コトある毎に使わせてもらえばいい。さ、学校の先生たちは、おウチの人たちは、どう対応するか、見ものだね」

 なんだか、Aくん、トンでもなく「いけず」な顔に。行き場のない怒りが彼の体内でズンズンと膨らみ過ぎてしまったからなのだろうな、きっと。

 「おそらく・・・。そんなコト言ってたら、しまいに、政治家になってしまいますよ。そんなコトになったらタイヘンでしょ。みんな悲しみますよ。みたいな、そんな感じかな~」

 ん~、さすがにソコまでは、という気もするが、でも、責任あるあの人たちが、あのような無責任極まりない答弁を繰り返していると、しまいに、そんなナンともカンともな回答が、答弁が、学校でも、家庭でも、繰り広げられるようになってしまうかもしれない。そんな気が、マジでする。(つづく)