ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1079

はしご酒(Aくんのアトリエ) その五百と十

「カンシンガ ヒクイウチニ ヤッチマエ~」

 「道義とか、倫理観とか、道徳心とか、といったモノなんぞには目もくれず、合法的でありさえすればナンでもオッケ~、という姿勢。とくにその姿勢が権力者の姿勢となると、おいそれと、見過ごすわけにはいかないほど危険な臭いを放っている姿勢だとは思わないかい」、とAくん。

 ん~、合法的でありさえすれば、か~。

 そういえば、ドコからドウ見ても悪行としか思えないような行為であるにもかかわらず、法律的には問題なく、合法、あるいは、ソレを処罰する法律がないので無罪放免、みたいな、そんな情けない判決を、何度も耳にしてきたような気がする。

 「となると、上手い具合に法律をつくれば、合法的悪行も可能、ということですよね」

 「可能だね。法律をつくれる立場の人たちであるわけだから、一般ピーポーたちをケムに巻きつつ、ドサクサに紛れて、あの人たちにとって好都合な法律をつくりさえすれば、充分に可能だ」

 ケムに巻きつつ、か~。

 一般ピーポーたちが気付かないうちに、一般ピーポーたちが、その法案の成立に反対している人たちは一部の特殊な人たちだ、と、思っているうちに、コトの根幹の部分を包み隠して、都合のいいモノをつくり上げる、あるいは、都合がいいように仕立て上げる。

 「ソレって、権力者たちが、ナゼかヤケに躍起になっている憲法改正にも当てはまりますか」

 「当てはまるね。一般ピーポーたちの関心が低い中での、あの人たちの、あの性急さに、『むしろ、関心が低いうちにヤッちまえ~』感、漂いまくっているからな~」

 むしろ、関心が低いうちにヤッちまえ~、か~。

 「ホント、舐められたものだよな」

 たしかに、舐められている、かも。

 そして、ジワリジワリと世の中は、権力者たちの合法的悪行で、埋め尽くされていくのかもしれないな。

 あ~あ。って、感じ。

 だから、だからこそ、あえて、もう一度、心の声を大にして言わせてもらおう。

 めざせ、真っ当に五月蝿(ウルサ)い一般ピーポー!

(つづく)