はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と百と四十九
「モンテスキュー モ クサバノカゲデ ナイテイル」
「いよいよ」
ん?
「三権分立、ならぬ、三権ベッタリ。どころか、四権ベッタリ。の、その末路を見ることになりそうだな」
んん?
「よ、四権ベッタリ、ですか」
「そう、四権ベッタリ。モンテスキューを嘲笑うかのように癒着する立法、行政、司法。に、政府にベッタリへばり付く中央銀行、日銀」
あ、あ~。
「分立していなければならないから分立しているのに、分立していては思い通りにコトが運ばない、と、有無を言わさず四権一丸となって突き進む、というその姿勢。その国の感じ。言っちゃ~悪いけど、もう、ドコからドウ見ても独裁国家だろ。違うかい」
ん、ん~。
「そして、ココにきて、ついに、その哀れなる末路が見え始めてきた、というわけだ」
あ、哀れなる、末路?
「つまり、ダレかにとってだけ都合のいい、その場しのぎの中央銀行の、長年に亘(ワタ)る愚行、悪行、に、よって、いよいよデッドラインを越えてしまいそうだ、ということだ」
「越えてしまったら、どうなるのですか」
「債務超過」
さ、債務超過!?
「国際的に信用が失墜した中央銀行は、もう、中央銀行として機能しなくなる」
な、なんと・・・。
「アレだけ国会などででも指摘、追求、されていたにもかかわらず、『大丈夫!』と豪語し続けてきたわけだからな。ま、どんなに失敗しても責任なんて取らなくていいという調子のいいシステムのおかげで、ホント、やりたい放題だよな」
おっしゃる通りだ。
「何度も言わせてもらうけれど、権力者なんて絶対に責任を取らない。ヤラかすだけヤラかしておいて、アトはノンビリ、お気楽余生を過ごすだけだ」
お気楽余生、か~。
「そういえば、ほら。ドコかの高級レストランで、5万円もするディナーを頬張りながら『あなたは間違いなく有事の宰相だ』などと言ったり言われたりして悦に入っているわけだろ。ようするに、あの人たちにとっての有事なんて、所詮、そんなものなんだよな」
たしかに。
お一人様5万円のディナータイムを楽しめる、有事、とは、いったい、ナンなのだろう。
「振り回されるのは、犠牲を強いられるのは、苦しみもがくのは、いつだって、シモジモである一般ピーポーたちだってこと」
そして、仮に中央銀行が破綻したとしても、知らぬ存ぜぬで、お気楽余生をエンジョイするわけか~。
ふ~。
おそらく、モンテスキューも、草葉の陰で泣いている、はず。
(つづく)