はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と百と三十
「コノホシノ キキナノニ」
防衛費増額。全国民で負担。またまた増税か。ソレって全国民が納得できる負担なのか。そもそもナニに使うのか。ソレは本当に必要なモノなのか。マジに防衛に繋がるのか。ただ単に、強引に買わされようとしているだけなのではないのか。しかも、これだけ多くのピーポーたちがアップアップという状況なのだ。にもかかわらず、ナゼ、今、そういう方向に進んでいくのか。僕レベルの脳ミソでは全くもって理解できない。と、鼻息も荒く、オープニングから心の内の憤り全開でブチまけまくる、Aくん。
そういえば、ある防衛の現場に携わる関係者が、こんなコトを宣っていた。
「今、重要なのは、目新しいミサイルやら戦闘機なのではなく、メンテナンスであり、それに関わる『人』なんだ」
つまり、政治家たちは、どうしても、ハデでインパクトがあるモノに目が行きがちだけれど、現場において本当に必要であり重要なのは、もっと、もっと基本に忠実で地道な日々の取り組みのその一つひとつなのだ、というコトを、彼は、宣いたかったのだろう。しかしながら、そんな現場の声など、政治家もメディアもダレも、気に留めたりはしない。
「だいたいからして、そんなコトのその前に、愚かなる人類のおかげで、この星自体が危機だというのに、己の国のコトだけを考えて、ナニが防衛だ、ナンのための防衛だ、って話だよな」
おっしゃる通りだ。
環境破壊やら温暖化やらで、この星が危ない、という、かなり切羽(セッパ)詰まったこの時に、いったい、ナニからドノようにして、ミサイルやら戦闘機やらで国を守ろうというのか。
「『よっしゃ~、戦争に勝った~』などと、バカみたいにヌカ喜びしているうちに、トンでもないコトがこの星に。もうソレどころじゃない。もうドウしようもない。もう取り返しがつかない。みたいな、そんなコトに、間違いなくなるんだということに、もういい加減、気付かないとな」
「今すぐにでも、世界中の全防衛費を、ソックリそのまま環境問題費に切り替える、ぐらいのコトをしないことには、もうドウしようもないトコロまできているような気がしてならないのですが」
「環境問題費に、ね~。そうだな、そうかもしれない。君が言うように、もう、そんなトコロまできているように僕も思うよ。でも、残念ながら、あの、近視眼的でトンチンカンな権力者たちに、ソレができるとは、到底、思えないな」
ふ~。
もう、待ったなしのこの星の、致命的な危機なのにもかかわらず、近視眼的に、勝てるぞ負けるぞ、勝ったぞ負けたぞ、などとホザきまくっている保身権力者たち、と、ソコにヘバり付く妄想ピーポーたち。が、そんなふうに、保身と妄想の中を彷徨(サマヨ)っているうちに、この星は、間違いなく、容赦なく、我々人類に牙を剥(ム)く、はず。(つづく)