はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と二十六
「ダマス ジダイ」②
・・・
「二つ」
「二つ?」
「とりあえず、二つあるような気がします」
「おっ、興味あるね~、是非、聞かせてくれよ」
「一つは、金(カネ)、お金の魔力」
「お金の魔力?」
「そうです、その魔力。そんなお金の魔力にズルズルと吸い寄せられる。いったん吸い寄せられてしまうと、どんなにダークなチャンスでもチャンスであるなら、そのお金のために、いかなる悪魔の手口にも手を染めてしまう」
「お金、ね~。で、騙して騙して騙しまくって金儲け、と、いうわけか」
「そして、もう一つ。権力、権力への飽くなき執着。手にした権力を手放さないためにはナンだってする」
「権力への飽くなき執着?」
「ナニがナンでも手放したくない。そのためなら悪魔にだって魂を売る。いったん売ってしまえば、あとは、お構いなしにピーポーたちを騙す。騙してでも権力を守る、守り通す」
「騙してでも権力を守り通す、とはな。おそらく、改竄(ザン)、捏造、隠蔽(ペイ)、黒塗り、知らぬ存ぜぬ、名誉毀損だ、訴えてやる~、と、これまでも、これからも、そうやって守り通してきたのだろうし、守り通していくのだろうな」
「でしょうね」
「なんにしてもだ、どちらも、恐ろしいほど歪みに歪みまくっているよな」
恐ろしいほど歪みに歪みまくっている、か~。
「騙す時代は、歪みの時代。と、言ってもいいかもしれませんね」
「歪みの時代?。なるほど、歪みの時代、ね~。歪んでしまっているがゆえに、一般ピーポーの目には真実が、見えにくくなってしまっているのかもな」
だから、騙されてしまう。
騙されても気付かない、気付けない。
コレほど恐ろしいコトはない。
(つづく)