はしご酒(Aくんのアトリエ) その五百と十六
「ソレハ ダメダ ト ダメダトオモウノデアルナラバ ダメダ トハ チガウダロ」
「権力者たちにありがちな、ほら、あの独特な、実に小狡(ズル)い、小賢(ザカ)しい、話法ってのがあるだろ」、とAくん。
小狡い、小賢しい、話法?
ダーク系のワードの頭に「小」の文字が付くと、更に一層、そのダーク感が増すように感じるから面白い。もちろん、呑気に面白がっている場合ではないのだろうけれど。
「その、小狡くて小賢しい権力者話法ってヤツ。先ほどから、いくつか、話題に上っていますよね」、と私。
「上ってる、上ってる。ま、ソレほどある、ありまくる。って、ことだな」
たしかに、悲しくなってくるほど、ありまくる。
「そんな、権力者話法のうちの一つ。謝っているようでいて、実は全く謝っていない、という、トンでもなく小狡くて小賢しい逃げ技を紹介しよう」
ん?
「国民の皆さんの不信をかうようなことであるならば、誠に遺憾なことであると思っている」
あ~。
「自分が、ソレはダメだろ、と、心底、思ったコトを謝罪する時に、国民がダメだと思うとか思わないとかなんて関係ないだろ、違うかい」
違わない。
「ソレって、私はソレほどダメなコトだとは思わないけれど、皆さんがソコまでおっしゃるのならダメなのでしょう。スミマセンね~。みたいな、そんな感じだとしか思えませんよね」
「その通り。この国のピーポーたちを守らない、守りたくなんかない、とまでは言いたくないけれど。とりあえず、その前に、どんな姑息な手を使ってでも、まずは自分自身を、まずは身内を、ナニがナンでも守る。守り倒す。というコトなんだろうな」
ふ~。
ホント、参りました。
(つづく)