ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.847

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と七十八

「イサマシイコトヲ ノタマイダシタラ」

 権力を握るシモジモじゃないエライ、らしい、ダレかが、都合のいい知識ばかりを己の頭の中に詰め込んで、著しく偏った理論武装で身を包み、やたらと勇ましいコトを宣い出したら要注意、と、警鐘を鳴らすAくん。

 様々なピーポーたちの立場に立って、あらゆる角度から、視点から、より深く、よりより深く考える。そして、守るべき大切なモノ、を、失わないための地道な努力を絶対に怠らない。ソレこそが政治を司るピーポーたちの仕事であり責務である。はずなのに、残念ながら、そういったピーポーたちってのは、権力を握れば握るほど、視野が狭くなり、未来が見えなくなり、ついでに思考が浅くなり、おまけに心が、独善的に、挑発的に、強硬的に、なりがちだ。と、かなりの重たさで言い添える。

 守るべき、大切なモノ、か~。 

 ナニがナンでも失ってはいけないモノ。

 仮に、たとえば、権力者が、その大切な「モノ」がナニか、が、わからない、どころか、わかろうともしない、まま、いとも簡単に、その「モノ」を、力任せに消し去ってしまおうとするなら、消えてしまってもナニも思わない、一切、心も痛まない、とするなら、たしかに、ソレは、まさに、悪魔に魂を喰われた、喰い尽くされた、ゆえ、であるとしか思えない。

 Aくんが鳴らすその警鐘に敬意を表して、あらためて肝に銘じておこう。

 私たちの周りにいるエラそうなダレかが、妙に勇ましいコトを宣い出したら、要注意!。

 大切なモノを失ってしまったからでは、もう、遅いのである。(つづく)