ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.720

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と六十一

「パン ト サーカス ト ブンダン」

 権力を握るシモジモじゃないエライ人たちが、いかなる邪念にも心乱されることなく、一心不乱に心の底から、この国の、この星の、その未来のあるべき姿を、真剣に思い描き、そして、人々に、なぜ、そうであらねばならないのか、を、理解してもらうための努力をしようとしない限り、この世の中に、悲しいまでの分断を生むことは必然、必至。それを避けては通れない、と、真面目レベルのギアを上向きに、一つ二つチェンジして語り始めた、Aくん。

 分断、か~。

 人々が分断してしまうことに、いかなるメリットも存在しない。というか、メリットなど存在するはずがない。

 だからこそ、私は、理解してもらうためのその努力を怠らないことこそが、シモジモじゃないエライ人たちの責務だと思っている。

 しかし、残念ながら現実は、実に適当で、いい加減で、しかも、嘘と隠蔽(インペイ)と改ざんと、オマケに、黒塗りまみれときている。

 するとAくん、ボソリと呟いてみせる。

 「パンとサーカスだけではない、ということだな」

 パンとサーカスだけでは、ない?

 「食糧と娯楽だけではなく、分断もまた、姑息な統治術の一つだということ。人々を分断せしめて、互いに攻撃、口撃、し合うように上手い具合に仕立て上げ、そのスキを縫って、どさくさに紛れて統治する、みたいな、そんなイメージかな」

 マジで、そんな、パンとサーカスに分断まで加えたオキテ破りのトリプル統治術などというものが、実際にこの世に存在するのならば、憤りを軽く通り越して、目一杯、辟易(ヘキエキ)する。(つづく)