ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.944

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と七十五

「シラナカッタ ト シロウトモシナカッタ トデハ」

 最初は強気な受け答えが目立つ。

 「ナニが悪いのか」

 「ドコに問題があるというのか」

 徐々に、少しだけ弱腰になる。

 「注視している」

 「慎重に対応したい」

 ようやく、このままではマズいな、と、思い始める。

 「ソコまで思いが及ばなかった」

 「軽率だったかもしれない」

 いよいよ、逃げ切れない。そう確信する。

 「知らなかった」

 「関係があるとは知る由もなかった」

 もう、ソコからは、シモジモじゃないおエライ政治関係者たちの、醜悪な言い訳三昧である。

 ナゼ、最初の時点で、「申し訳ない。不徳の致すところ。辞することで責任を取らせて頂きたい」と言えないのだろうか。言えないかな、言えないな、きっと。

 そんなコトをブツブツとボヤいていると、Aくん、「知らなかった、と、知ろうともしなかった、とでは、根本的に違う。ソレは、単なる言葉尻の違いだけで収まるはずもなく、その人の人となり、人間性さえにも大きく関わってくるほどの、トンでもない違いだということだ」、と。

 人間性さえにも、か~。

 保身から、自分都合の保身からウソをつきまくっているうちに、ウソがウソを呼び、もうナニからナニまでウソまみれ、みたいなそんな情けないコトになってしまうのだろうな。ソレが政治家なら尚のこと、心底、心底情けない。

 コレもまた、「残念な現実」ということか。

(つづく)