はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と七十五
「シラナカッタ ト シロウトモシナカッタ トデハ」
最初は強気な受け答えが目立つ。
「ナニが悪いのか」
「ドコに問題があるというのか」
徐々に、少しだけ弱腰になる。
「注視している」
「慎重に対応したい」
ようやく、このままではマズいな、と、思い始める。
「ソコまで思いが及ばなかった」
「軽率だったかもしれない」
いよいよ、逃げ切れない。そう確信する。
「知らなかった」
「関係があるとは知る由もなかった」
もう、ソコからは、シモジモじゃないおエライ政治関係者たちの、醜悪な言い訳三昧である。
ナゼ、最初の時点で、「申し訳ない。不徳の致すところ。辞することで責任を取らせて頂きたい」と言えないのだろうか。言えないかな、言えないな、きっと。
そんなコトをブツブツとボヤいていると、Aくん、「知らなかった、と、知ろうともしなかった、とでは、根本的に違う。ソレは、単なる言葉尻の違いだけで収まるはずもなく、その人の人となり、人間性さえにも大きく関わってくるほどの、トンでもない違いだということだ」、と。
人間性さえにも、か~。
保身から、自分都合の保身からウソをつきまくっているうちに、ウソがウソを呼び、もうナニからナニまでウソまみれ、みたいなそんな情けないコトになってしまうのだろうな。ソレが政治家なら尚のこと、心底、心底情けない。
コレもまた、「残念な現実」ということか。
(つづく)