ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.704

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と四十五

「メザセ マナーパワーリッコク」②

 「いやいや、それでもやはり、めざせ、マナーパワー立国であるべきです。そうであってほしい。強制的に、罰則付きの法的圧力にモノを言わせて思い通りにピーポーたちを動かず、なんて、長い目で見れば、間違いなくそれは、自滅の道だと思います」

 するとAくん、ん~・・・と、暫く考え込んだあと、意を決したかのように、ユルリと再び口を開く。

 「たしかに、油断をすれば偏向教育に陥る、という危険性も孕(ハラ)んではいるけれど、そうはならないぞ、と、肝に命じて、ナニをなすべきか、ドウ行動するか、ソコのところを自ら考える、考えられる、行動する、行動できる、そんな子どもたちを育む教育を、時間をかけてジックリと行っていくしかないのだろうな、きっと。それにしてもその、マナーパワー立国、というネーミング、いいね、気に入った。マナーパワー立国でなければ高圧的な法的強制力立国になってしまうかもしれないという懸念、危惧、は、僕にだって、そう易々とは払拭できないほど、あるんだ」

 教育のあるべき姿が、また一つ、見えてきたような気がする。

 「めざせ、マナーパワー立国」、に、乾杯! (つづく)