ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.526

はしご酒(4軒目) その百と百と六十七

「メイレイサレタラスルンジャーズ」①

 あるお笑いタレントが、取材されていた一般ヤングピーポーの、ある発言に対して、それはダメだろ、と、珍しく、否定的なコメントをしていた、そのことが、そのままずっと頭の中に残っている、とAくん。

 「一般ピーポーの何気ない発言にモノ申すことのリスクは、相手が一般ピーポーであるだけに、それなりにありそうですよね」

 「ある、ある、それなり以上に、ある。まさに、オマエに言われたくない、ナニさま!?、ってヤツだな。権力者に対する批判的な発言の場合とは、また違ったカタチで、シッカリとある」

 相手が、一般ピーポーであろうが、権力者であろうが、ダレであろうが、お笑いタレントというものが、影響力があるわりには、立場が弱い、という、微妙な存在であるがゆえに、そういった勇気ある忖度なしのコメントが、たとえ、的を得ている、間違えてはいない、としても、大丈夫だろうか、と、少々心配になってきたりもする。私ごときが心配したところで、どうにもならないことなのかもしれないけれど、それでもやはり、心配になる。

 するとAくん、その、あるお笑いタレントのコメントについて、ユルリと語り始める。(つづく)