はしご酒(4軒目) その百と百と四十六
「ワタシノヨウナ フツウノニンゲンデモ ドリョクヲスレバ」①
なんとなくTVを見ていたときに、それとなく耳に入ってきた言葉がある、とAくん。
それが、とある、どこかの、小学生の言葉なのであれば、頑張ったんだね、で、サラリと終わってしまうところなのだけれど、それが、とある、どこかの、大きな権力に直結しているような政治関係者の言葉となると、同じように、頑張ったんだね、と、サラリと終わらす、というわけにはいかないな、と、宣う。
「どんな言葉なんですか」
「私のような普通の人間でも、努力をすれば、そのような立場にナンちゃらカンちゃら、みたいな、そんな感じの言葉だった」
「それって、良くないんですか」
「良くない、と、断言はできないけれど、巨大な良くない、に、変異するかもしれない、その危険な臭い、に、満ちているということだ」
変異するかもしれない危険な臭い、か~、・・・、政治、努力、出世、権力、・・・、ボンヤリとした胡散(ウサン)臭さは感じるものの、自分との距離がありすぎて、どうしてもピンとこない。
「努力して、出世して、権力を握って、リーダーシップを発揮する。好き嫌いは別にして、政治家的には、それでいいように思えますけど」
いかにも、そうじゃないんだよ、を、前面に押し出すかのようにAくん、「この世には、わざわざ口に出さなてもいい言葉ってものがある、と、僕は、思っている。まさに、コレがソレだな」、と。
またまた難しいことを語り始めたAくん。もちろん、その真意はモヤに包まれていて、コチラからはナニも見えない。(つづく)