ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.467

はしご酒(4軒目) その百と百と八

「イッサイセツメイシマセンセイ フタタビ」①

 トンでもないことが起こっている、こんなときに、呑気に、環境問題など宣っている場合か、とでも言いたいのだろうか、そんな臭いがプンプンとしてくるようなことが、そこかしこで、あったりする。トンでもない未来を暗示する、温暖化も、オゾン層の破壊も、アマゾンの森林伐採も、原発も、プラスチックごみも、ナニも、カも、目の前のトンでもないことで、アッというまに軽んじられる、なんてことは、絶対にあってはならない、と、行き場のない怒りを、グツグツと煮立てるように話し始めたAくん。

 とはいうものの、どうしても、目の前のことが気になる。その目の前のことが、トンでもないことなら、尚更のこと、ズッと先のことなど、そう簡単には考えられない。余裕すらなくなり、どうでもよくなる。ましてや、短期で結果を、成果を、求められる政治関係者が、イニシアチブをとることが、必然的に多くなるわけだから、致し方がない、といえば、致し方がない、という気が、どうしてもしてくる。

 だけれども、そんな言い訳など、全く通用しないほど、Aくんの怒りは、タダならぬ熱量を放っている。

 「たとえばプラスチックごみ。トンでもないことが起こっているとき、大量の使い捨てのプラスチック製品を、使用しなくては回らない、ということが、あるかもしれない。でもね、そんなときであったとしても、国の、責任あるポジションに身を置く、学校の先生ではない、アチラ側の、先生方、は、そのことに触れなければならない、説明しなければならない、ココからサキに向けての設計図を示さなければならない、と、僕は思っている」

 ひょっとしたら、国政選挙にでも出馬するのではないのか、と、思ってしまうぐらいの勢いである。(つづく)