ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.478

はしご酒(4軒目) その百と百と十九

「ホシンヒューマクン シンドローム

 球質が軽いという致命的な弱点がある、がゆえに、それでも、生きて行(ユ)かねばならない、がゆえに、真っ向勝負に別れを告げて、オキテ破りの悪魔の変化球に活路を見いだす、ホシンヒューマクンたちが、人知れず水面下で増殖する、という、「ホシンヒューマクン シンドローム」、が、ジワリジワリと表舞台に顔を出し、流行の兆しを見せ始めている、と、危惧するAくん。

 数あるAくん命名のアホアホワールド(「アホがアホ呼ぶアホアホワールド」の略称)の怪しげな住人たち。その中でも、ホシンヒューマクンの、その表舞台での増殖ぶりは、無難にこの世を漂流することをモットーとする、あのブナンミンたちのソレと、双璧を成している、という。

 もちろんAくんは、そんなホシンヒューマクンやブナンミンたちに、断固として否定的であるようだけれど、私は、シモジモである一般ピーポーたちが、どうにかして生き延びようとするツールとして、「保身」やら「無難」やらを身に纏(マト)うことに、いささか好意的ではある。それもまた「致し方なし」と、思えなくもない、からである。

 しかしながら、仮に、シモジモである一般ピーポーに目を向けなければならない、目を向けることが、仕事であり、使命である、という、そんなシモジモじゃないエライ人たちが、弱者に背を向け、己のために、強者に媚びへつらい始めたとしたら、それは、やはり、受け入れ難い、と、言わざるを得ない。

 そんな、シモジモじゃないホシンヒューマクンたちが、いま再び、しっかりと目を見開いて、本来のあるべき姿に、純粋に頑張ろうとしていたあの頃に、「原点回帰」することを、心から願う。(つづく)

 

 

 

 

 

追記

投げた球が、カラフルに打ち返される。

もう一球、投げ込んでみようか。

コメント、快音。