ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.155

はしご酒(2軒目) その五十七

「ヒン!」②

 とはいうものの、シモジモであるエラクナイ一般ピーポーにおいては、それもまた個性、と、思えなくもない。少々、下品であろうが、上品であろうが、中品であろうが、そんなコト、それほど気にしなくてもいいのかもしれない。

 だがしかし、底知れぬ悪意に、あるいは、圧倒的に偏った価値観、思想に、満ち満ちた、人権侵害、差別的中傷、などといったモノは、一般ピーポーだからといって、到底、個性などという言葉で片付けられはしない。そんなモノは、表現でも、自由でも、権利でも、個性でも、ないからだ。

 ほとんど世の中に対して影響力などない、に、等しい一般ピーポーでさえ、人として許されないモノは許されないのだ。ましてや、それが、権力も影響力もあるシモジモじゃないエライ人たちともなれば、当然のこと。けっして、「あら、お下品ね~」などでは済まされない。それほどの罪の重さがあるのだ、というコトを、ナニがナンでも肝に銘じておいていただきたい。

 トにもカクにも、この「品(ヒン)」。トンでもない勘違いをして悦に入っている政治家やら企業や組織のトップやらの言動を聞いたり見たりするたびに、この国の、どころか、この星の、未来を大きく左右する、とびっきりのキーワードであるような気が、このところ、ズンズンと、ヒシヒシと、ヒリヒリと、してきつつある。(つづく)