ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.122

はしご酒(2軒目) その二十四

「キョダイ ナ キョゾウ」

 この世には、数多(アマタ)の怪しいモンスターたちがいる。

 その怪しいモンスターたちの中のトップクラスに籍を置くが、「巨大な虚像」である、と、私は思っている。

 そう簡単にはブレたりなどしない正義の魂が宿りしウルトラ実像であったからこその巨大化、巨像、であったはずなのに、いつのまにか、そのキモである正義の魂そのものが劣化し、萎(シボ)み、抜け殻以外のナニものでもなくなってしまった、かのようだ。

 錯覚であったのか。

 ウルトラ実像だと思っていたものは、実は最初から虚像であった、のかもしれない。それとも、分不相応な巨大化が、ジワジワっと実像の正義の魂を抜いていってしまった、のだろうか。

 「ホンマやな~、世界中が魂の抜け殻みたいになってまう前に、とくに影響力がありはるシモジモじゃないエライ人たちには、いま一度、自分自身やらなんやらを、じっくりと振り返ってみてもろてもエエかもしれへんな、期待薄やろうけど」

 Oくんが宣うとおり、このままでは、正義の魂の抜け殻みたいな、外ズラだけが見事に巨大化した虚像モンスターたちに、世界中が、乗っ取られてしまいそうだ。(つづく)