はしご酒(Aくんのアトリエ) その六百と二十五
「ペッジョ! ヨウカイ ケツゼイ デ ノミクイ」
「日々、国家国民のために粉骨砕身、心血を注いで務め続けてきた政治家の、やるコトなすコトは、全て、政治、政策、活動」
は?
「で、あるからして、当然のごとく、ナニもカも血税によって賄(マカナ)われるのが、筋(スジ)。と、いうような基本的なコトも理解できないような国民に、政治を語る資格なし!」
ひ?
「たとえば、銀座での呑み食いも、一般ピーポーのように、ただ漠然と、意味もなく呑み食いしているわけじゃ、ない」
ふ~ん。
「国家国民のために、呑みたくもない上等の酒を呑み、食べたくもない高額の飯を食らう」
へ~。
「にもかかわらず、政策活動費の使い途(ミチ)を公表しろ、とは、ナニゴト。バカも休み休み言え」
ほ~。
「と、あの人たちは、マジで考えているとしか思えないんだよな」
ほっ。
「ひょっとしたら、『政治家の排便は政治活動。トイレットペーパーも、もちろん、血税で』などと、まで、言い出しかねない」
ほっ、ほっ、ほ~。
「僕はね」
ん?
「魂の奥深くでニヤニヤとほくそ笑みながら、上手い具合にあの人たちを操っている妖怪の仕業(シワザ)なんじゃないか、って、かなり真剣に訝(イブカ)しんでいる」
ん~、なるほど。
妖怪の仕業、か~。
たしかに、そうかもしれないな。
「妖怪ケツゼイデノミクイの仕業でもない限り、銀座あたりで、堂々と、胸を張って、『血税で呑み食い』なんて、普通、できんだろ」
できない。
絶対に、できない。
ペッジョ(Peggio)!、妖怪ケツゼイデノミクイ。
(つづく)