はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と二十
「ヤッパリ イイワケ イイワケガナイ」②
「しかし、しかしだ。僕とか、失礼ながら君とか、といったシモジモである一般ピーポーなら、それほどの影響力もないだろうから、ま、いいか~、などと思えなくもないけれど、先ほども少し触れたように、たとえば、政治とか行政とか、といった、大いなる責任がドドンと掛かってくるような職種に、立場に、ある、シモジモじゃないピーポーたちが、その、言い訳言い逃れワールドから抜け出せないとなると、ソイツは、やっぱり、罪深いコトになる」
もちろん、そうだと思う。そうだとは思うが、ただ、私はともかく、学校の先生であったAくんが、それほどの影響力もない、なんてことはあろうはずもなく、ソコのところだけはビシッと言っておかねば、と、決意する。
「でも、学校の先生だって、かなり、責任重大だと思いますけど」
「その通り、責任重大だ。だから、常に、自分自身に言い聞かせてきたわけよ、意地でも言い訳だけはするなよな、ってね」
「油断すると、つい、言い訳をしてしまう?」
「そうそう、そういうこと。ちょっと油断をしただけで、いとも簡単に、オキテ破りの言い訳も言い逃れもしてしまう」
同じ穴のナンチャラである私にしても、言い訳、言い逃れ、の、悪魔の囁き、に、つい、おもわず、という感じなわけで、悲しいぐらい腑に落ちるし、共感もできる。
「どこからどう考えたって、言い訳なんて、いいわけがないんだからな」
言い訳、いいわけがない、か~。
またまた前頭葉の老化感満載のダジャレ臭が漂ってはくるけれど、やっぱり、言い訳なんて、どっちにどう転んでも、いいわけがないのである。
あらためて、今一度、肝に命じておこう。
やっぱり、言い訳、いいわけがない。
(つづく)