ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.354

はしご酒(4軒目) その百と五

「チョウシニノットッタラ」②

 「目先の儲け話、眼前にぶら下がるお金、に、おもわず、まんまと魂を奪われ、気がついたときには、もう、すでに調子に乗ってしまっていた、もしくは、大きな権力を握る、どころか、圧倒的な力の差というオマケまで付いて、相手を見下ろすということが、常態化、恒常化してしまっているうちに、いつのまにか、トコトン調子に乗っていた、みたいな感じなんじゃないかな」、と、語りまくるAくんに、「ということは、絶対に大丈夫、という自信からというよりは、むしろ、なんとなく調子に乗ってしまって、程度のこと、なわけですか」、と私。

 シモジモであるエラクナイ一般ピーポーならばまだしも、責任あるシモジモじゃないエライ人たちが、なんの根拠もなく、なんとなく「絶対に大丈夫」、などと思うだけでもトンでもないことだと思うのに、それどころか、なんとなくトコトン調子にまで乗ってしまう!、とは、どういう精神構造なのだろう。その大胆不敵な振る舞いに、狼藉(ロウゼキ)に、驚愕する、と同時に、呆れ果ててしまう。

 怒れる仏は煩悩を焼き尽くす。

 そんな荒御霊(アラミタマ)を、軽んじたり、侮ったり、していると、ひょっとしたら、しまいに・・・、そんな気がしてならない。(つづく)