ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.205

はしご酒(3軒目) その三十四

「ストレス ガ ストレス ヨブ ストレスストレスワールド」②

 「じゃ、どのようにして、そのストレス、発散されますか?」

 「発散?」

 「脱ストレスの手立て、です」

 「ん~・・・・・・、ご指摘どおり、ストレスなんて、感じていないのかもね」

 「やっぱり」

 「おバカさんに見られそうで、ちょっと悔しいけど、・・・ないわね、ない、ストレスなんて」

 「おバカさん?、その場合のおバカさんも、立派な誉めコトバだと、思います」

 「ならいいけど」

 「心配ご無用です。おバカさん、大いに結構、誉めコトバに、違いありません!」

 ストレスが魔物たちを導き入れて、そこに、悩みや失意や無力感を芽吹かせ、場合によっては、怒りや憎しみや恨みを育む。そして、その魔物たちは、その人自身にも、その人以外にも、トドメの牙をむくかもしれない、から、タイヘンなのである。

 このような世の中だから、想像を余裕で超える過酷な状況の中で、モンスター級のストレスに見舞われ、苦しみ、押しつぶされそうになっている人たちが、おそらく、数多くおられるかと思う。そういう人たちに比べれば、私のストレスなど、とるに足らず、たいしたものではないのかもしれない。たしかに、そうかもしれないけれど、当人にとっては、ここ一番の一大事、ということが、結構あったりするものなのだ。

 とかくこの世は、ストレスがストレス呼ぶストレスストレスワールド。だからこそ、少々のことでは動じない、心豊かな魅力溢れるおバカさんでありたい、そんなおバカさんを目指そう、と、心の中で、人知れず、宣言する、私なので、ある。(つづく)