はしご酒(3軒目) その三十三
「ストレス ガ ストレス ヨブ ストレスストレスワールド」①
「ストレス、感じること、ありますか?」
「もちろん、あるわよ」
「なさそうに、見えますけど」
「そう見える?」
「ストレスを感じることは、絶対しない!、一切近づけない!、そんなふうに見えます」
「なんか、イヤな女性の典型、って感じね~」
「100%誉めコトバです」
「ホントかしら」
「本当です!」
私は、残念ながら、ポジティブな思考の持ち主でも、たぐい稀なる解決能力の持ち主でも、図太い鈍感力の持ち主でも、ないので、ストレスとの共存から、そう簡単には逃れられそうにない。
となると、そのストレスを溜め込むことだけは避けなければならない。許容量を超え、質量ともにパワーアップしたストレスほど厄介なものはないからだ。自力ではどうしようもなくなるその前に、どうにかして発散せしめなければならない、のだろうけれど、コレがなかなか手強いのである。
そんなふうに手をこまねいているうちに、ストレスを大の好物としている、あの「魔物」たちが、ストレスを溜め込んでしまった人の心の中に、ニジリニジリとにじり寄り、ネットリネットリと、取り憑く。(つづく)