ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.204

はしご酒(3軒目) その三十三

「ストレス ガ ストレス ヨブ ストレスストレスワールド」①

 「ストレス、感じること、ありますか?」

 「もちろん、あるわよ」

 「なさそうに、見えますけど」

 「そう見える?」

 「ストレスを感じることは、絶対しない!、一切近づけない!、そんなふうに見えます」

 「なんか、イヤな女性の典型、って感じね~」

 「100%誉めコトバです」

 「ホントかしら」

 「本当です!」

 私は、残念ながら、ポジティブな思考の持ち主でも、たぐい稀なる解決能力の持ち主でも、図太い鈍感力の持ち主でも、ないので、ストレスとの共存から、そう簡単には逃れられそうにない。

 となると、そのストレスを溜め込むことだけは避けなければならない。許容量を超え、質量ともにパワーアップしたストレスほど厄介なものはないからだ。自力ではどうしようもなくなるその前に、どうにかして発散せしめなければならない、のだろうけれど、コレがなかなか手強いのである。

 そんなふうに手をこまねいているうちに、ストレスを大の好物としている、あの「魔物」たちが、ストレスを溜め込んでしまった人の心の中に、ニジリニジリとにじり寄り、ネットリネットリと、取り憑く。(つづく)