はしご酒(Aくんのアトリエ) その五百と九十六
「トータルコーディネート デキナイ タテワリーズタチ ノ マツロ」
「2兆円以上の経済効果。2兆円?、経済効果?、金儲け?。地方自治体、国、挙げての『金儲け』話って、いったい、ナンなんだよ」
ん?
「いえいえ、トンでもない額の血税投入も、まず、十中八九(ジッチュウハック)儲かるので、大丈夫。損?、損なんてさせるわけないじゃないですか。だから、血税、宜しくお願いしますよ、皆さん」
んん?
「おいおいおいおい、ソレって、ドコからドウ見ても考えても、詐欺、詐欺の手口だろ。違うかい」
ん~。
おっしゃる通り、ボンヤリと聞いていたら、ほとんど、警察による「詐欺撲滅キャンペーン」の寸劇だ。「ちょっと待って! それ詐欺ですよ」、みたいな、そんなキャッチコピーさえリアルに聞こえてきそうな気がするものだから、余計、気持ち悪くなってくる。
もちろん、夢は大事。
ナンでもカンでもムリムリムリムリでは、ナニもできないじゃないか、という考えも、理解できないわけではない。
その夢が、人類にとって、全ての生物たちにとって、更には、この星の今、未来、に、とっての、メチャクチャ大切なモノにダイレクトに繋がっていくような夢なら、私も、大いに歓迎したい。のだけれど、「2兆円以上の経済効果。大丈夫、儲かりますから」などと宣いつつ、ほぼ博打(バクチ)的なノリでヤッてしまおうとする行政には、申し訳ないが、両手(モロテ)を挙げて賛同、と、いうわけにはいかない。
「こんなの、そもそも行政がすべきコトじゃないだろ。おそらく、あの人たちは、仮に、失敗したとしても、『必ず』とは一度も言ったことはない、とか、想定外の世界情勢の変化のため致し方ない、とか、などと、言い訳三昧で、責任など一切取らずに逃げ切りを図るんだろうからな」
責任など、一切取らずに、か~。
「オマケに」
ん?
「いかにも行政っぽく、それぞれが勝手に縦割りで行っていたりするものだから、トータルにコーディネートしていく者すら見当たらない」
ん~。
「いわゆる、責任あるトータルコーディネーター、不在。と、いうことですか」
「そう。驚くことに、なんと、頼みの綱のゼネラルプロデューサーまでもが、我がの作品のコトしか考えられない、超『血税喰い虫』、と、きたものだから、ホント、もう、どうしようもない」
あ、あ~。
賛否両論入り乱れ、見事なまでに巷を賑わしている、あのコト、あのヒト、の、ことだ、きっと。
「よほど意志が強いのか、あるいは、逃げ切れる、誤魔化せる、という自信でもあるのか、ノーコメント、ノー説明、を、貫いているよな~」
たしかに、少なくとも私が知る限りでは、具体的な、懇切丁寧な、説明など、耳にしたことがないような気がする。
「トータルコーディネートできないタテワリーズたちがもたらす致命的な悲劇、は、もうソコまで迫ってきているのかもな」
トータルコーディネートできないタテワリーズたちがもたらす、悲劇、か~。
縦割りでしかモノゴトを考えられない、動けない、そんな、すでに機能不全に陥りかけているタテワリーズたちの、その悲劇的な末路。たしかに、それほど未来の話ではなさそうだ。(つづく)