はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と百と六十
「コノママジャ ダメダネ」
先生の質、保てない?
2000校で欠員?
魅力失い倍率最低?
教員不足?
学校崩壊?
・・・
本棚みたいなモノの陰に、隠れるようにして置かれてあった縦長の木箱のその上に、雑に積まれた数日分の新聞紙。その一番上のその一面の、その、身の毛もよだつワードがズラリと並んだ見出したちが、目に飛び込んでくる。
しかし、しかしだ。私に言わせれば、この期(ゴ)に及んで、ナニを今さら、ナニを言う、である。
Aくんとの出会いもそうなのだけれど、ナゼか、学校の先生と出会うことがヤタラと多い私の居酒屋ライフ。そうして出会った先生たちのほぼ全員が、随分と以前から「このままじゃ、ダメだね」と、愚痴りボヤき訴えていたのである。にもかかわらず、「飼い犬に噛まれるコトはない」という、上のエライ人たちの、その、頑とした「現場軽視」体質、ポリシー、ゆえ、そうした現場のリアルな声が日の目を見ることなどあるはずもなく、そうこうしているうちに、とうとう、こんな情けない見出しのようなコトになってしまったのだろう。
・・・
次から次に上からバラバラと舞い降りてくる、ドウでもいいような大量の、雑務。
全く役に立たない、カタチだけの、研修。
更に、イヤというほど管理的な、圧力。
職員会議から消えた、議論。
残ったのは、強制やら命令やらと同義の、連絡。
気になる、評価、考課。
増殖する、日和見主義。
メディアも乗っかって、皆で寄って集(タカ)って学校の先生への、容赦ない、バッシング。
ダレにも頼れない、ダレも守ってくれない、という、孤独感。
当然のごとく、溜まりに溜まる、消えることのない、疲弊感。
学校の先生ばかりがいい思いをいていると、剥奪された、自主研修権。
ついでに、給料、カット。
そして、一向に改善されない、公教育、環境。
労働、条件。
・・・
そりゃ、「このままじゃ、ダメだね」だと、学校の先生でもナンでもないこの私でさえ、思う。
(つづく)