ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.881

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と十二

「テイノイイ ゴウホウテキワイロ」

 権力を握り、政治を司る、そんなシモジモじゃないピーポーたちが、ショボい料理とピンぼけな演説付きのパーティーを催して、たった一日で数千万円などという結構な額の会費を集めまくれたりする。しかしながら、おそらく、その料理に興味があったわけでも、その演説に真っ当な「学び」を期待したわけでもないだろう。にもかかわらず、それだけのお金が集まる、集まってしまう。いったい、なぜ、そんなトコロに、そんな多額のお金が集まるのだと思う?、とAくん。もう、その顔中に、「冗談も休み休みにしろよ」感が溢れている。

 常識的に考えて、残念ながら、世の中にとって、というよりは、自分たちにとって有利に動いてくれるであろうことを大いに期待しつつ、パーティー券を購入するのだろう。そうでなければ、そんな料理と演説のために大枚を叩(ハタ)くとは、到底思えない。

 「集まる集まらないのその前に、そもそもソレって、当事者たちによって当事者たちにとって都合のいいように考えに考え抜かれた法律ですから、もちろん、違法にはならないのでしょうけれど、ドコからドウ見ても、体(テイ)のいい合法的賄賂(ワイロ)ですよね」

 「体のいい合法的賄賂とは、上手いこと言うね~」

 「政治にはお金が必要なんだ、と、よく耳にしますが、それゆえ、とにかく、ナニがナンでもお金を集めたい、ということなのでしょうね。でも、結局、集められる者と集められない者との差が開くだけで、それならいっそのこと、お金なんか集めさせないほうが公平なのでは、と、どうしても思ってしまうのですが」

 「お金を集められることが政治家の力量だ、とでも思っているなだろうな、きっと」

 本気でそんなことを思っているのだろうか。

 たしかに、その土俵が、純粋に商売の世界であるのなら、そうした嗅覚は大いに評価されるとは思う。けれど、政治の世界のコトとなると話は別だ。政治に関わる、群がる、そんなピーポーたちが、その嗅覚を発揮するときは、たいていロクなことにはならない。なぜなら、総じて政治の世界では、お金は、お金の臭いがプンプンとする、権力やら利権やらが絡みに絡まったトコロにしか集まらないからである。言い換えるなら、つまり、つまりだ、地道に真面目にコツコツと清廉潔白に取り組んでいるトコロからは、そういった、お金を引き寄せるようなその手の怪しげな臭いは、ほとんど漂ってこない。(つづく)