ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.444

はしご酒(4軒目) その百と八十五

「モノノミエカタ ガ カワル」②

 一体全体、どこに、どんな問題が潜んでいる、というのだろう。

 たとえば、個性的で魅力的な学校の先生との出会い。

 天文学が大好きな、というよりは、謎の円盤UFO が大好きな先生に、見事なまでに影響を受けて、「空には何も落ちていない、見上げる価値なし」などと、豪語していた友だちが、突如、夜空を見上げるようになったり、「ギャ~」などと、なんの躊躇もなく叫んでしまうほどの、大の虫嫌いであった友だちが、大の虫狂いの先生の砂地獄にズルズルと引き摺り込まれるように、大の虫好きに転じていったり、なんてことも、あったりするのだ。

 それでいいじゃないか、めちゃくちゃいいじゃないか、と、なんの抵抗も、迷いも、一点の曇りも、なく、私には思えるのである。

 にもかかわらず、それでもソコに、ダークに潜む問題があるとするならば、などと、思うだけで、なにやら、ゾワッとしてくる。(つづく)