ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.220

はしご酒(3軒目) その四十九

「トコロガ ジマンバナシ」 

 「心ある学校の先生は、まず、自慢話などしない」、と、唐突に話題を変える、Z’さん。さすがAくんのお友だち、その唐突感にもキレがある。

 「そんなもの、仮にしたとしても、誰も聞く耳をもたない」

 おっしゃる通りである。

 生徒たちにとって、先生の自慢話ほどウザいものはない。

 で、あるにもかかわらず、シモジモじゃないエライ政界の先生方は、なんと自慢話の好きなことか。TVなどを見ていても、「こんなことを私(たち)は、やりました」、「私(たち)だからこそ、やり遂げることができたのです」、の、見事なまでのオンパレードである。

 選挙公約というコトでもあり、達成報告という意味では必要なことなのかもしれないけれど。普通なら、真っ当な政治関係者なら、「残念ながらコレしかできませんでした、申し訳ない」、というもの言いになるトコロを、ソコまで自信満々な自慢話とあいなってしまうトコロが、恐れも畏れも知らないあの人たちの凄いトコロなのだろう。

 ま、そんな凄いトコロ塗(マミ)れのあの人たちと居酒屋で酒を呑み交わそうとは、微塵も思わないけれど。(つづく)