はしご酒(3軒目) その五十
「アエテノ ジマンバナシ」
「学校の先生に自慢話はご法度」理論を説いた上で、少し間をおいてから、Z’さん、ボソリと。
「ホッコリとするような、そんな微笑ましい自慢話など、やはり、ありえないのだろうか」
微笑ましい、自慢話?
「スキあらばバッシング三昧の、こんな時代だからこそ、の、あえての自慢話。お互いに自慢し合える、そして、ソコに、喜びやら癒しやらといった、ホッコリとしたものがホワンホワンと香り立つ、そんな自慢話、って、ホントにあり得えないのかな~」
そう半ば独り言のように、そして、少し寂しげに語る、Z’さん。
ホワンホワンと香り立つ、自慢話、か~。
ん~、・・・、可能性は、ある、かもしれない。
ダレの、ナニを、ドンな感じで自慢しているか、次第では、ひょっとしたら、単なるウザい自慢話から、自己満足話から、共感できるモノへと進化する、気も、しなくはない。
ナゼなら、共感できる、共感し合える自己満足話は、もはや、その枠を越えた「自他慢話(ジタマンバナシ)」かもしれないから。
嫉みや妬みさえも寄せ付けない、自他慢話ワールド。充分に、ソコに、新たなるパワーすら感じる。
世界中のそこかしこのソッチとコッチで、「スゴいでしょ」、「スゴいね」、「そんなにガンバっているんだから」、「ホント、スゴいよ、マジ、スゴい」、「私もガンバらなきゃ」、「ガンバろうよ、うん、ガンバろう」、みたいな、そんな感じに「スゴい」やら「ガンバろうよ」やらがポジティブに連鎖していくことができれば、この星も、この星の少し心配な未来も、ひょっとしたら、もう少し明るいものになるかも。
自他慢話には、それだけのブライトパワーが、きっとある。そう信じたい。(つづく)