はしご酒(2軒目) その四十七
「シマグニコンジョウ ト タヨウセイ パラダイス」①
「島国根性、どう思います?」、と私。
「この国の、コレからの課題やな、とは思てるけど、エエように捉えたい、捉えなアカン、とも思てる」、とOくん。
「どのあたりが課題?」、と私。
「島国、多様性っちゅうのが、苦手やと思うんやよな~」、とOくん。
「どう、いいように捉えたいのですか?」、と私。
「アカンことばかりやない。島国には島国なりの、スペッシャルなアイデンティティってのが、絶対にある!、って思てるから」、と、男前表情で語るOくん。
彼が熱く男前に語る「島国多様性苦手」問題と「島国スペッシャルなアイデンティティ」論が、そのまま、この国の進むべき道を、未来の有りようを、なんとなく言い表しているように思えてくるから、実に興味深い。
世界中の個性、価値観、を、愛をもって認めつつ受け入れる、そんな度量の大きさを見せながらも、スペッシャルなアイデンティティは決して見失わない、という両者のハイクオリティな共存あってこその、この国の理想的な未来像「島国根性と多様性パラダイス」、なのではないだろうか。
そして、このスペッシャルなアイデンティティ、これこそが、私が意地でも守らなければならないと思い続けている、小さなコト・モノから大きなコト・モノまで、コトバ、ものづくり、芸能、祭り、食、などなど、全てグルリとマルマルひっくるめた「文化」、そのものなのである。(つづく)