はしご酒(2軒目) その四十六
それなりに勇ましくニュートラー宣言をする私ではあるけれど、いかんせんこの世の中は、どうもがいても、人(とくに、シモジモじゃないエライ人たち)の意見で、世論で、世界の大きな流れで、自分の考えというものが、なんとなく形作られてしまう傾向にある、ということもまた、悲しい事実ではある。
それでも、とにかく、周囲に振り回されることなく、結論は自分で出す!、という意気込みだけは、もち続けたい、と考えている。
ただ、以前から、そうは言っても、という疑念が一つ、私の中にある。
それは、たとえ、熟考に熟考を重ねて出したかのように見える結論であったとしても、所詮は自分よがり、自分のフィルターで世界を見ているに過ぎないのではないか、という疑念である。
そんな、目一杯揺れ動く私ではあるが、私は私として、私というものを大切にしながらも、偏見をもたず、異なる意見に耳を傾けながら、クールに考え、最終的には、その企画・製造最高責任者として、ホットに結論を出す!、ことが、単なる中立主義者ではない、単なるエセ平和主義者ではない、私がめざすべき真のニュートラー像、に繋がる唯一であると、(人知れずこっそりと、ながらも、相当な決意で)思っている。(つづく)