はしご酒(Aくんのアトリエ) その六百と四十五
「ゴウホウテキ シノショウニン」
しつこいぐらい幾度となく、「合法的」というモノの胡散(ウサン)臭さについて語ってきたが、その、「胡散臭い合法的」の一つが、あの、「死の商人」だ。
そう、合法的、死の商人。
大義名分っぽい御託を並べまくって、国が、音頭を取って、合法的死の商人となり、とにかく儲ける。この感じ、あの『サイボーグ009』に登場する黒い幽霊団、ブラックゴーストに酷似している。石ノ森章太郎先生も、さぞかし草葉の陰でボヤいておられるに違いない。
「アホかいな。そんなコトしとったら、しまいに、ブラックゴーストってそんなに悪い組織じゃないじゃん、って、子どもたちが思い始めてしまうぞ」、と。
そもそも、戦争を前提としている商売が正当化されるコトなどあるはずがないのだ。
ちなみに、あの、ブラックゴーストは、単なるギャング団ではない。戦争で儲けようと目論(モクロ)む企業やら組織やら銀行やらがコッソリと裏社会につくり上げた軍需チーム。考えてみると、アチラ側は、まだ、「コッソリと裏社会に」、な、わけだから、今、巷を賑わしているコチラ側の合法的死の商人よりも、ウンとマシかもしれない。ナゼなら、コチラ側の死の商人は、表社会で、堂々と、国が主導する合法的死の商人なのだから。
ん~。
天下無敵の合法的死の商人。
戦争さえも、殺戮さえも、金儲けに利用しようとするその根性、心底、恐れ入る。(つづく)