ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1205

はしご酒(Aくんのアトリエ) その六百と三十六

「ミソギガスンダーズ ハビコル!」

 検察が入った。

 禊(ミソギ)が済んだ。

 政治倫理審査会に臨んだ。

 禊が済んだ。

 議論を尽くした。

 禊が済んだ。

 どうにかこうにか選挙にも勝った。

 禊が済んだ。

 そんな感じで政界のそこかしこで「禊が~禊が~」の大合唱、の、ミソギガスンダーズたちが、蔓延る蔓延る、蔓延りまくっている。

 「禊が済んだが口癖のあの人たちのことを、私は、ミソギガスンダーズ、と、呼ばせてもらっているのですが」

 「ミソギガスンダーズ?。いいね、それ、いいよ」

 「本来、禊とは、清らかな水で身を清めること。でも、申し訳ないけれど、検察も政倫審もあの手の議論も、選挙も、清らかな水ではない。そんなモノで己の中の不浄を取り除くことなどできない。できるわけがないのです。清めの地、パーガトリー、煉獄(レンゴク)は、そんな、生易しい場所でも時間でもない、と、私は思っています」

 「ミソギガスンダーズ、ならぬ、ミソギナンカスンドランゾーズ、だと、君は言いたいわけだ」

 「ミソギナンカスンドランゾーズ?。そ、そうです。禊なんて済んでいない。権力者の悪行は、そんなモノでは、絶対に、清められないし、許されない。だから、煉獄で、もっと、もっと苦しみもがかなければならない。スンドランゾーズたちは、そのコトを、忘れてはいけないんです」

(つづく)