ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1004

はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と百と百と三十五

「タカガ コーヒーマメ サレド コーヒーマメ」①

 「君はコーヒー党?、紅茶党?。それとも渋く、緑茶党?、麦茶党?、烏龍茶党?、はたまた原点回帰のミネラルウォーター党?。あるいは、まさかのコーラ党?、カルピス?、ポンジュース?、青汁?」

 出だしから、立て板に水の如くに党党党党党党と、Aくん。おもわず、きっと、「滔々(トウトウ)と」という言葉の語源はコレだな、などと、思ったりする。

 「もちろん緑茶は大好きですが、風呂上がりは水、朝はコーヒー、と、決めています」

 「それ、わかる。とくに夏場の風呂上がりにキュ~ッと飲む、キンキンに冷えた一杯の水は最高だよな」

 「そうなんです。ビールを超える時さえある」

 「超えるかどうかは別にして、風呂上がりは水で充分。水で、満足感をシッカリと味わえるから」

 意外にも、水で盛り上がる。

 「ただ、先ほどの、党党党党党党の『党』となると、やっぱり、毎朝の『コーヒー』ということになると思います」

 「お~、いいね~。僕もコーヒー党でさ、それなりに豆に拘(コダワ)りもある」

 Aくんもコーヒー党、とは。

 「たとえば、豆はスペシャルティに限る、とか」

 「もちろん。できることならフェアトレードによるモノであれば尚更いい」

 ひたすら利便性を追求した、あのインスタントコーヒーは、この際横に置かせてもらうことにして、このコーヒーなるモノ、たしかに「拘り」の塊(カタマリ)のように思えなくもない。そういう意味でも、究極の嗜好品の一つ、と、言えるかもしれない。

 「何店か、お気に入りのコーヒー豆屋さんがあるのだけれど、それぞれに店主の拘りみたいなのがあって、実に興味深いんだよね」

 残念ながら、通勤途上にも近所にもソレ系の店がなく、ワザワザ感も手伝って、どうしてもスーパーで済ましてしまいがちなだけに、なんとなく、いいな~、と、嫉妬してしまう。(つづく)