ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.462

はしご酒(4軒目) その百と百と三

「カナシミ ノ シラナカッターマン!」

 私が学生であった頃、知人が、アニメーション関連のアルバイトをしていた。セル画と呼ばれる、いわゆるパラパラ漫画の進化形みたいなものに、ひたすら色を塗って、一枚につきいくら、というような、そんな、なかなか過酷なアルバイトであったと記憶する。

 たまたま、その制作プロダクションが、幼少期の私イチオシのTVアニメ、『宇宙エース』を制作していたということもあって、勝手に、なんとなく身近に感じていたプロダクションでもあるのだ。

 そのプロダクションの人気シリーズが、『タイムボカン』シリーズ。その中でも『ヤッターマン』は、女首領ドロンジョ様のセクシーな魅力も大いに影響して、不動の人気を誇っていた(と思う)。

 ヤッターマンがいる限り、この世に悪は栄えない! がんばれ、僕らのヤッター、ヤッター、ヤッターマン

 そんな「ヤッターマン」は、どこからどう見ても「ブラボ~!」なのだけれど、このところ、巷で、さらなる増殖傾向にあるという「シラナカッターマン」は、残念ながら、どこからどう見ても「ブラボ~!」とは言えない。

 疑問をもたず、知ろうとする努力もせず、あとになって、「知らなかった~」と嘆くだけでは、あまりに哀しすぎる。

 シラナカッターマンがいる限り、この世に悪は栄えすぎ! がんばっておくれよ~、僕らのカッター、カッター、シラナカッターマン!

(つづく)