ガッコ ノ センセ ノ オトモダチ vol.1421

はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と五十二

「ミサイル ガ トンデキタラ

 「防衛費」

 えっ!?

 「というか、もう、軍事費、と、言った方がシックリくるか」

 軍事費?

 「その軍事費を上げるために、随分と煽ってくれるよな」

 煽る?

 煽る、か~。

 「滅多に民放なんて見ることはないが、たまたま、なんとなく、ほら、よくある、例の、あの、報道バラエティー番組ってヤツを見ていたら、ある強面(コワモテ)の、お笑いタレントらしき男性が、突然、『ミサイルが飛んできたらどうするんだ』と吠え始めた、わけ」

 ミサイルが飛んできたら、か~。

 不安を煽って、己の考えの、あるいは雇い主の思惑の、正当性を、ナニがナンでも相手に認めさせようとする、いつもの手口。

 「だから、軍拡は当然。徴兵制も当然。核も当然。世界のど真ん中で咲き誇って、当然。ってな」

 ふわ~。

 「そうした『当然』たちを束にしたら、ミサイルは、飛んでこないのかね~」

 そんなモノをいくら束にしてもナンの役にも立たないし、ナンの解決にもならない。

 「世界中の国々に『再びナラズモノ国家』宣言と受け取られて、むしろ、緊張を生むだけだと思います」

 「再び破落戸(ナラズモノ)国家、ね~。たしかに、ついでに9条も葬り去れば、まさに『mission complete(ミッションコンプリート)』。完全に、憧れの破落戸国家、一丁上がり~、かもな」

 あの人たちにとっては憧れのナラズモノ国家なのだろうけれど、この国が、再びナラズモノ国家になることはドコからドウ考えても自殺行為。亡国へのプロローグ以外のナニモノでもない。

 そう、亡国へのプロローグ。

 「再びナラズモノ国家」宣言は、この星の正義と平和の名の下に、世界中の国々に、「そんな国は叩いてよい」というお墨付きを与えてしまうに違いないのである。(つづく)