はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と四十七
「ソンナコト? ソンナコト ヨリモ?」
「ナゼか放ったらかしの、限りなく『犯罪』系の、そんな捨て置けないレベルのダークなカネ(金)絡みの、事案を、追求されているにもかかわらず、シレッと、『そんなこと』と、『そんなことよりも』と、宣えてしまえるその神経、恐るべし」、とAくん。
そんなこと?
そんなことよりも?
あ、あ~、アレか?
アレだな、きっと。
その「そんなことよりも」、必殺の話題転換ツールなのだろうけれど、申し訳ないが、ほとんど喧嘩を売っているとしか思えない。
「その『そんなこと』の『そんな』って、『そんなどうでもいいようなコト、まだ、ネチネチ言っているのか、しつこいわ~、気持ち悪いわ~』みたいな、そんな意味合いですよね。そんな意味合いで、宣っておられるわけですよね。たぶん、その人」、と私。
「たぶん、『そんな』感じなんだろう。で、なきゃ、限りなく犯罪に近い事案なのに、ひょっとしたら命取りにだってなりかねないのに、『そんなことよりも』なんて宣えんだろ、普通」
宣えない。
にもかかわらず、宣えてしまうのは、そのコメントに賛同する、心踊る者たちが、応援団が、数多、いるからに違いない。
「でも、その人のその言葉を聞いて心踊る方々がいるわけですよね。ナニを宣ってもヤラかしても応援してくれる数多くの心強い支持者たちがいてくれれば」
「躊躇なく、心置きなく『そんなことよりも』と宣えてしまう、か」
「と、しか、私には思えないのですが。とくに政治家は『票』が命。自分を支える圧倒的な数の票さえあれば、どれほどトンチンカンであったとしても、闘える」
「と、いうことはだ。みんな、もう、『そんなこと』になんかには飽きてしまった、もうどうでもよくなった、か」
「だと思います」
「つまり、つまりだ。そんなこと、いつまで言ってんだ、バカヤロ~、もういい加減、もっと未来に目を向けろよ、って、感じなんだろうな」
もっと未来に、か~。
そのために、過去には、過去にヤラかしたコトには、目を瞑れと。忘れてしまえと。
「この国の国民性なのか。それとも、この国に限らず、そもそも、人類は自己防衛本能として『忘却』と仲良しこよしなのか。は、私ごときにはわかりませんが、トにもカクにもメチャクチャ忘れっぽいですからね」
「忘却と仲良しこよし、ね~。たしかにドイツもコイツも時間が経てばスコッと忘れてしまいがち。あまりにも上手い具合に都合よく忘れ去ってくれるものだから、そりゃ、知らぬ存ぜぬで、真摯に受け止めて参りますで、ノラリクラリと長期戦に持ち込みさえすれば、まず、逃げ切れるわな~」
逃げ切れる、か~。
逃げ切れてはいけないのに逃げ切れてしまえる、なら。メディアもソレに目を瞑るのなら、オキテ破りの加担をしてしまうの、なら。もう、誰も、事実なんて語ろうとはしないだろうし、責任なんて、まず、取ろうとなんてしないだろうな。(つづく)