はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と二十七
「ジブンナリニ カクニン イタシマシタ?」
「自分なりに確認いたしました」
そんなその総裁選での、ある質問に対するある国会議員の答弁である。
良かれと思って発した言動が、不本意ながらもフェイクの拡散に、誹謗中傷の片棒を担ぐことに、分断の助長に、繋がってしまいかねないだけに、己の言動、発信の、その中身のその裏は、必ず取らなければならない。ソレが国会議員なら尚のこと、事実に、データに、基づいたソレなりに信用のおける組織の、できることなら複数の担当者から、確証を得るコトは必要不可欠。ソレゆえ、「ただ単に思ったコトを発信しているわけではないのだ。ちゃんと事前に確認しているのだ」という主旨の彼女のこの答弁、正しい。
しかし。
ナゼか、ナンだか、どうも怪しいのである。
そして、その怪しさ、そう簡単には払拭できそうにもない。
さらに、その怪しさ、の、その臭い、以前、あるテレビ番組で、「その情報はドコから」と尋ねられ、ナンの迷いも躊躇もなく堂々と「YouTube(ユーチューブ)で」と答えておられたあるコメンテーター、から、放たれていた臭いと、とても似ている。
そんなその手の臭い、系、ワード、を、もう一つ。
「せざるを得ないと、よく聞く」
そう、この「よく聞く」ってヤツ。己の思いを、考えを、ナニがナンでも正当化したい。真(マコト)しやかにゴリ押ししたい。気に入らないモノを、ヤツを、遠回しにジワジワと叩きたい。時の、必殺のワードなのである。
でも。
まだ、居酒屋あたりで、おじさんが、おばさんが、「自分なりに確認済みなんだけどさ~」とか「よく聞くんだよね~ソレって」とかとアレやらコレやら無責任に宣うのなら「またまたまた~」で済むのかもしれない。
が。
ソレなりに責任も影響力もある国会議員が、コレ系のワードを口にし始めたら、やはり、要注意。その手の国会議員は、まず、信用しないのが無難だ。
(つづく)