はしご酒(Aくんのアトリエ) その八百と壱
「タンジュンカ シテ シャカイホショウ ノ カット?」
「そんな、真っ当な土台がない、ハート、オムツ、ゆえ、なんとなく『いい話』に聞こえてしまう口説き文句たちが、どうしても、溢れ返りがちな、選挙」
たしかに、あたかも、詐欺師、ペテン師、かのような「ノリ」の選挙演説がヤタラと目立つ。
「たとえば」
ん?
「現役世代が虐(シイタ)げられていると単純化して強調するのが効果的だ」
んん?
「みたいな、選挙に勝つためならその手の必要悪も、的な、アドバイスを受けて」
んん、ん~。
「制作された、ある政党のコマーシャルショートムービー」
ん、な、なんと。そんなモノまでつくっているのか。
「若者が、自分の給料明細を見て、呟くわけよ」
イヤな予感。
「高齢者のために、我々の給料から、こんなにも差っ引かれているのか、ってね」
予感、的中。
見事なまでに、現役世代が虐げられていると単純化、強調、されている。
「で、ソコから、社会保障のカットに繋げていくわけだ」
コレ系の手法、手口。このところ、そこかしこで見掛けるような気がする。あの手この手と姿形(カタチ)を変えて、イロイロと、分断を煽りに煽って票を伸ばす。
「言っておくが、若者は、ズ~ッと若者のままではない。いつか高齢者になる」
なる。間違いなく、なる。
「今は元気でも、いつか、高額医療の対象者になるかもしれない」
なるかもしれない。
「ボーダレスに活躍しようとする若者たち。自分のチカラを地球規模で試したいというその気持ち、素晴らしいと思う。でもね、当たり前のコトだけど、この国を出れば、君も、私も、foreigner(フォーリナー)、外国人なんだぜ」
にもかかわらず、現役世代に、若者たちに、高齢者を、高額医療対象者を、外国人を、自分たちとは違う者。自分たちと敵対する者。自分たちを阻害する者。と、いう、イメージを植え付けようとする。そして、票に繋げる。
「この国が抱える問題の根本的な解決からは目を逸らし、バカみたいに単純化して票に繋げようとするその手口。ドコからドウ見ても、考えても、詐欺師、ペテン師の、手口だよな。そもそも有権者を完全にバカにしている」
有権者をバカにしている、か~。
だから、だからこそ、ハートに、オツムに、真っ当な土台が必要なのだろう。その土台づくりのための「学び」の場、というか、「考える」、「考えられる」、場。大切だと思う。(つづく)