はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と九十三
「ザ インディペンデンター!」
「『依存』、『従属』」
ん?
「結局、そういった怪しげなサクランボ系への『依存』、『従属』。からの、脱却。が、僕たちの永遠のテーマ、って、コトなのかもな」
ん、ん~。
「つまり、independent(インディペンデント)たれ!、independent person(インディペンデントパースン)たれ!、ということだ」
いつもながら、Aくん、無駄に発音がいい。
「イ、インディペンデントパースンたれ、ですか」
「そう。independent。独立。そして、自立」
独立した、自立した、パースンたれ、か。
「もちろん、ああいったあの手の怪しげなサクランボ系に限ったことではない」
ん?
「そう簡単には手放せそうにないgoods(グ~ッズ)、items (アイテムズ)、tool(ツール)、play(プレイ)。から、頼れるperson(パースン)、頼らざるを得ないsystem(システム)、organization(オーガニゼーション)、そして、nation(ネイション)、まで」
ん、ん~。
Aくんが言うように、私たちは、メチャクチャ多くのモノたちに、依存、従属、しているのかもしれない。
目に見えるモノから、手で触れられるモノから、嗅ぐことができるモノから、見えない、触れられない、嗅げない、モノまで。そんな、ソレに、ソコに、依存していないと不安で、不安で仕方がない、か。
「でも、その脱却。そう簡単にはできそうにないですよね」
「そう、できそうにない。だから、永遠のテーマなんだろう」
だから永遠のテーマ、か~。
はたして。
奇(ク)しくも巷に蔓延りまくりつつある、都合のいいトコどりの依存系、「ザ、チェリーピッカー」を、ナニゴトにも捉われない、惑わされない独立系、「ザ、インディペンデンター」は、凌駕(リョウガ)することができるだろうか。(つづく)