はしご酒(Aくんのアトリエ) その七百と八十五
「ジョウホウロウエイ ト コウエキツウホウ ト ヒボウチュウショウ ト ヒョウゲンノジユウ ト チョウバツ ト」
「味方と敵。好きと嫌い。好都合と不都合。許せると許せねえ。そして、トドの詰まりが、表現の自由と懲罰ときたもんだ」
ん?
「所詮、人間ごとき。そう簡単には『情(ジョウ)』を全て取っ払ってクールに、なんて、できっこねえとは思うけれど」
んん?
「あまりにも露骨な『情』まみれ、ってヤツは、やっぱり、いただけない」
ん、んん~。
「しかも、ソレが、政治やら行政やらに関わっている大いなる責任ある立場の人間ごときなら尚のこと、人間ごときだからといって『できっこねえ』では済まされない」
またまた、「小」政治家、か。
「とにかく、小せえんだよ。器も思考も視野もナニもカも」
やはり、またまた「小」政治家、だな。
「巷を賑わしている例のあの自治体の『情』にまみれまくった矛盾だらけの対応を見てみろよ」
あ、あ~。
そして、またまた、例のあの自治体だ。Aくんの、酔いのせいも腹立ちのせいもあるとは思うけれど、それ以上に、何度も登場させたくなってしまうほど対応がハチャメチャだということなのだろう。
「『情』ごときになんてビクともしない真っ当な『筋(スジ)』がデ~ンと一本、通ってさえいれば、アレほどまでに矛盾まみれにならねえはず。なんだが」
「その筋が通ってない、と」
「そう。通ってねえな。というか、怪しげな筋が何本も通っている」
怪しげな、筋?、何本も?
申し訳ないが、そんなモノは筋ではない。牛スジ肉の煮込みはメチャクチャ美味しいが、そんな筋もどき、絶対に、煮ても焼いても食えない。
「だから、もう、情報漏洩と公益通報と誹謗中傷と表現の自由と懲罰とがグチャグチャだ」
ソコに真っ当な筋が、一本、通っていなければ、判断も対応もブレブレになるのは当然のこと。そんな基本の基も理解できていない人間が、政治に、行政に、携わっている。関わっている。コレって、トンでもなく恐ろしいことである。
「いい加減、目を覚まさねえと、マジで、自治体そのものまでもがグチャグチャになってしまいかねない、ってのに」
(つづく)